2022-11-14
措置法上の中小法人及び中小企業者
対象税目
法人税
概要
令和5年4月1日以後に開始する事業年度において、措置法における各制度の中小法人および中小企業者の範囲については、次のとおりです。
中小企業者等の法人税率の特例(措法42の3の2①)の中小法人
中小企業者等の法人税率の特例制度の適用対象となる一定の普通法人(以下「中小企業者等の法人税率の特例(措法42の3の2①)の中小法人」において「中小法人」といいます。)は、普通法人のうち、各事業年度終了の時において資本金の額もしくは出資金の額が1億円以下であるものまたは資本もしくは出資を有しないもので、各事業年度終了の時において次の1から7に掲げる法人に該当するものを除いたものです。ただし、中小法人のうち適用除外事業者(注1)に該当するものまたは通算制度における適用除外事業者(注2)については、適用対象から除かれます。
1 相互会社
2 大法人(次の(1)から(3)に掲げる法人をいいます。以下「中小企業者等の法人税率の特例(措法42の3の2①)の中小法人」において同じです。)との間にその大法人による完全支配関係がある普通法人
(1) 資本金の額または出資金の額が5億円以上の法人
(2) 相互会社および外国相互会社
(3) 受託法人
3 普通法人との間に完全支配関係があるすべての大法人が有する株式および出資の全部をそのすべての大法人のうちいずれか一の法人が有するものとみなした場合においてそのいずれか一の法人とその普通法人との間にそのいずれか一の法人による完全支配関係があることとなるときのその普通法人(上記2に掲げる法人を除きます。)
4 投資法人
5 特定目的会社
6 受託法人
7 大通算法人(注3)
(注1) 適用除外事業者とは、基準年度(その事業年度開始の日前3年以内に終了した各事業年度をいいます。以下同じです。)の所得金額の合計額を各基準年度の月数の合計数で除し、これに12を乗じて計算した金額(設立後3年を経過していないことなどの一定の事由がある場合には、一定の調整を加えた金額)が15億円を超える法人をいいます。
(注2) 通算制度における適用除外事業者の詳細については、「グループ通算制度に関するQ&A」問83「通算制度における適用除外事業者の取扱いについて」を参照してください。
(注3) 大通算法人とは、通算グループ内のいずれかの法人がその各事業年度終了の時における資本金の額もしくは出資金の額が1億円を超える法人または上記1から3もしくは6に掲げる法人に該当する場合におけるその通算グループ内の普通法人をいいます。
研究開発税制に規定する中小企業者(措法42の4⑲七、措令27の4⑰)
中小企業者の範囲が同じである主な制度については、次のとおりです。
・ 中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は税額控除制度(措法42の6①②)
・ 地方活力向上地域等に特定建物等を取得した場合の特別償却又は税額控除制度(措令27の11の3)
・ 中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は税額控除制度(措法42の12の4①②)
・ 給与等の支給額が増加した場合の税額控除制度(措法42の12の5②)
・ 法人税の額から控除される特別控除額の特例(特定税額控除制度の不適用措置)(措法42の13⑤)
・ 被災代替資産等の特別償却制度(措法43の2①②)
・ 特定事業継続力強化設備等の特別償却制度(措法44の2①)
・ 中小企業事業再編投資損失準備金(措法56①)
・ 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(措法67の5①)
中小企業者とは、次の1および2に掲げる法人をいいます。ただし、中小企業者のうち適用除外事業者(その事業年度開始の日前3年以内に終了した各事業年度の所得金額の年平均額が15億円を超える法人等をいいます。)または通算制度における適用除外事業者(注1)に該当するものは対象から除かれます。
1 資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人のうち次の(1)から(3)に掲げる法人以外の法人(受託法人を除きます。)
(1) その発行済株式または出資(自己の株式または出資を除きます。以下「研究開発税制に規定する中小企業者(措法42の4⑲七、措令27の4⑰)」において同じです。)の総数または総額の2分の1以上を同一の大規模法人(注2)に所有されている法人
(2) 上記(1)のほか、その発行済株式または出資の総数または総額の3分の2以上を複数の大規模法人(注2)に所有されている法人
(3) 他の通算法人のうちいずれかの法人が次のイおよびロに掲げる法人に該当せず、または受託法人に該当する場合における通算法人
イ 資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人のうち上記(1)および(2)に掲げる法人以外の法人
ロ 資本または出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人
2 資本または出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人(受託法人およびその法人が通算親法人である場合における上記1(3)に掲げる法人を除きます。)
(注1) 通算制度における適用除外事業者の詳細については、「グループ通算制度に関するQ&A」問83「通算制度における適用除外事業者の取扱いについて」を参照してください。
(注2) 大規模法人とは、次の1から4に掲げる法人をいい、中小企業投資育成株式会社を除きます。
1 資本金の額または出資金の額が1億円を超える法人
2 資本または出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人
3 大法人(次の(1)から(3)に掲げる法人をいいます。以下「研究開発税制に規定する中小企業者(措法42の4⑲七、措令27の4㉕)」において同じです。)との間にその大法人による完全支配関係がある普通法人
(1) 資本金の額または出資金の額が5億円以上の法人
(2) 相互会社および外国相互会社のうち、常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人
(3) 受託法人
4 普通法人との間に完全支配関係があるすべての大法人が有する株式(投資口を含みます。)および出資の全部をそのすべての大法人のうちいずれか一の法人が有するものとみなした場合においてそのいずれか一の法人とその普通法人との間にそのいずれか一の法人による完全支配関係があることとなるときのその普通法人(上記3に掲げる法人を除きます。)
中小企業者等の貸倒引当金の特例(措法57の9①)の中小法人
中小企業者等の貸倒引当金の特例制度における中小法人(以下「中小企業者等の貸倒引当金の特例(措法57の9①)の中小法人」において「中小法人」といいます。)は、普通法人(投資法人および特定目的会社を除きます。)のうち、各事業年度終了の時において資本金の額もしくは出資金の額が1億円以下であるもの(次の1から4に掲げる法人を除きます。)または資本もしくは出資を有しないもの(次の3および4に掲げる法人を除きます。)です。ただし、中小法人のうち適用除外事業者(注1)または通算制度における適用除外事業者(注2)に該当するものは、除かれます。
1 大法人(次の(1)から(3)に掲げる法人をいいます。以下「中小企業者等の貸倒引当金の特例(措法57の9①)の中小法人」において同じです。)との間にその大法人による完全支配関係がある普通法人
(1) 資本金の額または出資金の額が5億円以上の法人
(2) 相互会社および外国相互会社
(3) 受託法人
2 普通法人との間に完全支配関係があるすべての大法人が有する株式および出資の全部をそのすべての大法人のうちいずれか一の法人が有するものとみなした場合においてそのいずれか一の法人とその普通法人との間にそのいずれか一の法人による完全支配関係があることとなるときのその普通法人(上記1に掲げる法人を除きます。)
3 大通算法人(注3)
4 相互会社
(注1) 適用除外事業者とは、上記「中小企業者等の法人税率の特例(措法42の3の2①)の中小法人」(注1)の適用除外事業者と同じです。
(注2) 通算制度における適用除外事業者の詳細については、「グループ通算制度に関するQ&A」問83「通算制度における適用除外事業者の取扱いについて」を参照してください。
(注3) 大通算法人とは、上記「中小企業者等の法人税率の特例(措法42の3の2①)の中小法人」(注3)の大通算法人と同じです。
交際費等の損金不算入制度の中小特例(措法61の4②)の中小法人
本制度のうち、損金算入限度額の中小特例(措法61の4②)の適用対象となる普通法人(以下「交際費等の損金不算入制度の中小特例(措法61の4②)の中小法人」において「中小法人」といいます。)は、法人(投資法人、特定目的会社および受託法人を除きます。)のうち、各事業年度終了の日において資本金の額または出資金の額(資本または出資を有しない法人については、一定の計算をした金額)が1億円以下であるものをいいます。ただし、各事業年度終了の日において次の1から3に掲げる法人に該当するものについては、中小法人から除かれます。
1 大法人(次の(1)から(3)に掲げる法人をいいます。以下「交際費等の損金不算入制度の中小特例(措法61の4②)の中小法人」において同じです。)との間にその大法人による完全支配関係がある普通法人
(1) 資本金の額または出資金の額が5億円以上の法人
(2) 相互会社および外国相互会社
(3) 受託法人
2 普通法人との間に完全支配関係があるすべての大法人が有する株式および出資の全部をそのすべての大法人のうちいずれか一の法人が有するものとみなした場合においてそのいずれか一の法人とその普通法人との間にそのいずれか一の法人による完全支配関係があることとなるときのその普通法人(上記1に掲げる法人を除きます。)
3 通算法人の事業年度終了の日においてその通算法人との間に通算完全支配関係があるほかの通算法人のうちいずれかの法人が次の(1)および(2)に掲げる法人または受託法人である場合におけるその通算法人
(1) 資本金の額または出資金の額が1億円を超える法人
(2) 上記1および2に掲げる法人
中小企業者の欠損金等以外の欠損金の繰戻しによる還付の不適用制度(措法66の12①)の中小法人
本制度の対象とならない普通法人は、普通法人(投資法人、特定目的会社および受託法人を除きます。)のうち、各事業年度終了の時において資本金の額もしくは出資金の額が1億円以下であるもの(各事業年度終了の時において次の1から3に掲げる法人を除きます。)または資本もしくは出資を有しないもの(次の3および4に掲げる法人を除きます。)です。
1 大法人(次の(1)から(3)に掲げる法人をいいます。以下「中小企業者の欠損金等以外の欠損金の繰戻しによる還付の不適用制度(措法66の12①)の中小法人」において同じです。)との間にその大法人による完全支配関係がある普通法人
(1) 資本金の額または出資金の額が5億円以上の法人
(2) 相互会社および外国相互会社
(3) 受託法人
2 普通法人との間に完全支配関係があるすべての大法人が有する株式および出資の全部をそのすべての大法人のうちいずれか一の法人が有するものとみなした場合においてそのいずれか一の法人とその普通法人との間にそのいずれか一の法人による完全支配関係があることとなるときのその普通法人(上記1に掲げる法人を除きます。)
3 大通算法人(注)
4 相互会社および外国相互会社
(注) 大通算法人とは、上記「中小企業者等の法人税率の特例(措法42の3の2①)の中小法人」(注3)の大通算法人と同じです。
根拠法令等
措法42の3の2、42の4、42の6、42の12の4、42の12の5、42の13、43の2、44の2、56、57の9、61の4、66の12、67の5、措令1の2、27の4、27の11の3、33の7、37の4、39の24
タックスアンサーNo.5432参照
[令和5年4月1日現在法令等]