2022-08-30
国税庁や税務職員を名乗る者から、還付金の振込先等の入力を求めるメール及び同メールから国税庁ホームページになりすました偽のホームページに誘導する事例が見つかっているとして、国税庁は注意を呼びかけている。情報によると、国税庁の名称や国税庁と類似した名称を使用した団体から、携帯電話等に「還付金を振り込む」、「受取口座情報を返信してください」などの内容のメールが届く事例が発生しているという。
例えば、「日本国民税金庁(国税庁)」を名乗る者から、「5000円から1万円程の資産の制裁措置を取る」、「1万円から6万円の範囲内で罰金を科す」などの内容のメールが、添付ファイルとともに届く事例や、国税庁から滞納整理を委託された業者と名乗る者から、「未払の税金を払わなければ不動産などの財産を差し押さえる」、「支払能力がなければ家族や親戚から回収する」などの内容のメールが届く事例の発生が報告されている。
また、「National Tax Agency(国税庁)」を名乗る者から、英語で「~円の税金の払い戻しを受ける権利がある」という旨のフィッシングメールが届き、メールに記載されたアドレス(https://www.nta.go.jp/~)をクリックすると、国税庁の偽サイト画面が表示され、本人確認と称して「Name(氏名)」、「Date of birth(生年月日)」、「16 digit debit card number(16桁のデビットカード番号)」等の個人情報を取得しようとする事例も発生している。
国税庁は、国税庁や国税局、税務署からショートメッセージによる案内を送信することはなく、国税の納付を求める旨や、差押えの執行を予告する旨のショートメッセージやメールも送信しておらず、国税庁からのメールによる案内は、国税庁ホームページ新着情報の配信サービスの登録者や、国税庁メールマガジン配信サービスの登録者、e-Taxの利用にあたりメールアドレスを登録している者に限って送信していると注意している。
国税庁では、不審なショートメッセージやメールを受信した場合や、国税庁ホームページをかたるサイトを発見した場合には、アクセスすると被害を受けるおそれがあるためアクセスしないこと、また、国税庁ホームページを利用する際にはブラウザのアドレス欄(国税庁ホームページアドレスは、https://www.nta.go.jp/)を必ず確認するよう強く呼びかけている。