2023-05-30
インボイス制度が開始される本年10月1日から適格請求書発行事業者となるための登録申請書の提出期限は3月31日だったが、4月以降の申請であっても、9月30日までの提出であれば、10月1日に登録を受けたものとみなされる経過措置がある。ただし、登録申請書の処理期間を考慮すれば、早めの申請が必要だ。また、登録申請書に記載誤り等がある場合は、記載内容の確認などが必要となるため、登録通知まで時間がかかることになる。
そこで、登録申請書の提出に当たっての確認事項は、個人事業者の場合では、〔氏名〕欄には屋号は記載せず、「氏名」のみ記載。〔代表者氏名〕欄及び〔法人番号〕欄は記載不要だ。〔登録要件の確認〕欄における「納税管理人を定める必要のない事業者です」欄では、今後出国するなど、国内に住所を有しないことになる場合には、納税管理人を定める必要があるので、「いいえ」をチェックし、「納税管理人の届出をしています」欄を確認する。
それ以外の事業者については、「はい」をチェックする。また、「納税管理人の届出をしています」欄においては、消費税納税管理人届出書を提出している場合は、「はい」をチェックして、提出日を記載する。 消費税納税管理人届出書を提出していない場合は、「いいえ」をチェックすることとなるが、その場合は、申請が拒否されることがあるので、届出書を提出する必要がある。
一方、法人の場合では、〔本店又は主たる事務所の所在地〕欄における〔名称〕欄は、原則として登記情報が公表されるので、登記に記載された情報を正確に記載する。〔法人番号〕欄では、法人番号が指定されている場合は、必ず記載する。〔登録要件の確認〕欄における「納税管理人を定める必要のない事業者です」欄では、国内に本店又は主たる事務所を有している法人は、納税管理人を定める必要がないため、「はい」にチェックする。
法人・個人事業者に共通する事項としては、〔事業者区分〕欄に「課税事業者」または「免税事業者」のいずれかに必ずチェックする。〔登録要件の確認〕欄における「課税事業者です」欄では、適格請求書発行事業者の登録を受ける場合は、「はい」をチェックする。「消費税法に違反して罰金以上の刑に処せられたことはありません」欄では、罰金以上の刑に処せられたことがない場合は、「はい」にチェックする。
「消費税法に違反して罰金以上の刑に処せられる」とは、起訴され、裁判により罰金以上の刑が確定したことをいうが、「加算税」や「延滞税」は罰金ではない。なお、e-Taxで提出する場合には、同じ内容の登録申請書を重複して送信しないこと。e-Taxで提出する場合は、受信を知らせる「受信通知」がメッセージボックスに格納される。「受信通知」にエラーの表示がない場合は、正常に送信できているため、改めて送信しないよう注意する。