2017-05-17
今年４月以降は住宅リフォーム減税に関する工事証明が１種類の証明書で行えるようになった。これまでは、例えば耐震改修と省エネ改修を行い、所得税と固定資産税の両方の特例措置を受けようとする場合、(1)住宅耐震改修証明書、(2)増改築等工事証明書、(3)固定資産税減額証明書の３種類の証明書が必要だったが、４月以降は、増改築等工事証明書（又は住宅耐震改修証明書）の１種類の証明書があれば特例に申請が可能となっている。
これまでのリフォーム減税に係る工事証明書は、減税を受ける税目や、施行した工事内容によって異なる様式が定められており、複数の減税を申請する場合は手続きが煩雑になっていた。３月までは、耐震改修では住宅耐震改修証明書（所得税）・固定資産税減額証明書、省エネ改修では増改築等工事証明書（所得税）・熱損失防止改修工事証明書（固定資産税）、バリアフリー改修及び同居対応改修は増改築等工事証明書の４種類の指定があった。
そこで、住宅リフォーム減税制度の利用促進を図るため、増改築等工事証明書・住宅耐震改修証明書の２種類に統一したわけだ。耐震改修に係る特例については、建築士等だけでなく地方公共団体の長も工事証明書の発行が可能なため、その際の工事証明書は、増改築等工事証明書ではなく住宅耐震改修証明書となる。2017年度税制改正で創設された「長期優良住宅化リフォーム」も増改築等工事証明書での特例申請となる。
「長期優良住宅化リフォーム」とは、2017年度税制改正で創設され、既存住宅の長期優良住宅化促進のため、耐震・省エネリフォーム減税の特例を拡充し、同特例の適用対象となる工事に特定の省エネ改修工事と併せて行う一定の「耐久性向上改修工事」を加えるとともに、税額控除率２％の対象となる住宅借入金等の範囲に、特定の省エネ改修工事と併せて行う一定の「耐久性向上改修工事」の費用に相当する住宅借入金等を加えたもの。
なお、耐震改修や省エネ改修、長期優良住宅化リフォームで、所得税と固定資産税の両方の特例措置を受ける申請をする場合、それぞれの申請に証明書の写しを用いることはできないので、同じ証明書を２通発行する必要がある。また、提出する証明書は2017年４月１日以降のものとなるが、その日付は、耐震改修を除く所得税の特例については工事完了後に居住を開始した日、それ以外の特例については工事が完了した日で判断する。
