2017年度税務職員採用試験での採用予定は780人程度

人事院はこのほど、2017年度税務職員採用試験の概要とともに、採用予定者数が780人程度であることを公表した(同試験の詳細は官報で公告されている)。国税庁の新規採用職員には、幹部職員となるいわゆるキャリア組と経験者採用試験による者もいるものの、主力は大学卒業程度を対象とする国税専門官採用試験と、高校卒業程度を対象とする税務職員採用試験による者で、最近は両者合わせて毎年2千人程度を採用している。

民主党政権下で2011~13年度まで行われた国家公務員の新規採用抑制方針を受け、特に2012年度は187人の採用に落ち込むなど厳しい採用となっていたが、自民党政権となってからは反動で減員分を補う採用が続き、ここ3年間は700~800人程度を採用。2017年度採用試験は、1次試験(学科)は9月3日に実施、2次試験(人物試験・身体検査)は10月11日〜20日までの間の指定する日に実施、最終合格者は11月14日に発表される。

2017年度採用試験合格者の国税局採用は2018年4月なので採用年度は2018年度になる。採用されると税務大学校に入校し、普通科78期生として1年間の全寮制の研修後、各税務署に配属される。給与は、研修期間中は行政職棒給表(一)1級5号棒の棒給月額14万6100円(前年度比1500円増)が支給され、卒業すると税務職棒給表1級7号棒の棒給月額16万8000円(同1700円増)が支給される。この他諸手当が支給される。

受験資格は、2017年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して3年を経過していない者及び2018年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業する見込みの者。また、人事院がこれに準ずると認める者。ただし、日本国籍を有しない者等は受験できない。受験申込み期間については、インターネットの場合は6月19日9時〜6月28日受信完了まで。

なお、人事院が昨年11月に公表した2016年度税務職員採用試験(高校卒業程度・税務職)の合格者発表によると、合格者数は1523人(うち女性508人)で、3年連続で1000人を超えた。試験申込者数は8317人(同2346人)だったため合格倍率は5.5倍。また、採用予定者数は806人で、1993年度試験(1994年度採用)以降、最も多かった前年度2015年度試験の794人を上回っている。