つみたてNISA、3月末時点で783万口座に到達

「つみたてNISA」の口座数が、2023年3月末時点で約783万口座に達したことが、金融庁がこのほど発表した「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査」で分かった。「つみたてNISA」の口座数は2022年12月末時点から約8.0%増加し、NISA口座数全体の増加に大きく寄与した。また、つみたてNISAは、20歳~40歳代が7割強を占めるなど、個人投資家のすそ野の広がりが鮮明になっている。

NISA(一般・つみたて)の総口座数は、2023年3月末時点で1873万5320口座(昨年12月末比4.0%増)、うち、「一般NISA」は1090万4260口座(同1.4%増)、「つみたてNISA」の口座数は783万1060口座(同8.0%増)。NISA(一般・つみたて)の総買付額は約31兆5816億円(同5.2%増)で、うち、「一般口座」は約28兆3421億円(同5.2%増)、「つみたてNISA」の買付額は約3兆2396億円(同13.6%増)だった。

口座数を年代別にみると、一般NISAの口座開設者は、60歳代と70歳代が多く、20歳代~40歳代は合計で約28%に過ぎないが、つみたてNISAは、30歳代が約28%で最多、次いで40歳代が約25%など、20歳代~40歳代が7割強(72.3%)を占めている。また、買付額(2014年~2023年3月末)を商品別にみると、一般NISAでは上場株式(全体の43%)と投資信託(全体の54%)合計で全体の97%を占めている。

制度上、投資対象商品が投資信託とされているつみたてNISAでは、買付額のほぼ全てがインデックス投信及びアクティブ運用投信等だった。一方、ジュニアNISA取扱全金融機関310法人を集計した結果、2023年3月末時点のジュニアNISAの口座数は、98万7296口座(昨年12月末比▲2.3%減)となっており、その買付額は9062億4589万円(同12.8%増)となっている。

2016年1月からスタートしたジュニアNISAだが、創設以降、利用実績が乏しいことから、2020年度改正において、ジュニアNISAの口座開設期間を延長せず2023年末で終了することが決まっている。2023年度改正では、制度を終えるジュニアNISAの受け皿とするため、つみたてNISAの対象年齢(現行18歳以上)を未成年者まで拡大する案があったが、見送られ、口座開設対象者が18歳以上の成人限定の制度となる。

同調査結果は↓
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20230629-2/01.xlsx