国の借金、6月末時点で約1311兆円と過去最高に

財務省が公表した、2024年6月末時点での国債や借入金などを合計した「国の借金」は、2024年3月末から13兆8805億円増えて過去最高の1311兆421億円となった。2024年度の税収総額は約70兆円と8年連続で過去最高を更新する見通しだが、高齢化による社会保障費の膨張に加え、物価高対応、持続的で構造的な賃上げ実現などの財政支出があるため、新規国債発行で歳入不足を賄う予定だ。国の借金は膨張が止まらない。

6月末の国の借金は、今年3月末に比べ、国債は約3兆円増の約1160.1兆円で全体の約89%を占め、うち普通国債(建設国債、赤字国債等)は約1059.6兆円と過去最大だった今年3月末からさらに約5.9兆円増えた。その内訳は、長期国債(10年以上)が約8.6兆円増の約817兆円、中期国債(2年から5年)が約2.7兆円増の約197.2兆円と増加したが、短期国債(1年以下)は約5.4兆円減の約45.3兆円と減少した。

この「国の借金」約1311兆円は、2024年度一般会計予算の歳出総額112兆5717億円の約11.6倍、同年度税収見込み額69兆6080億円の約18.8倍にあたる。年収500万円のサラリーマンが9400万円の借金を抱えている勘定だ。また、わが国の今年7月1日時点での推計人口1億2396万人(総務省統計局の概算値)で割ると、国民1人当たりの借金は、2024年3月末時点の約1046万円から約1058万円に増加する。

わが国の公債残高(普通国債残高)は年々増加の一途を辿っているが、2024年6月末実績の公債残高約1059.6兆円が、2024年度末見込み(当初予算ベース)では約1105.4兆円が見込まれる。2024年度予算の税収見込み額約69.6兆円の約15.9年分に相当し、国民1人当たり約892万円にのぼり、将来世代に大きな負担を残す。ちなみに、国及び地方の長期債務残高は2024年度末(当初予算ベース)で約1315兆円に膨らむ見込み。

2024年6月末現在の国債及び借入金等の現在高は↓
https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/gbb/202406.html