2024-09-19
国土交通省が17日に公表した2024年地価調査結果によると、2万1436地点を対象に実施された2024年7月1日時点の基準地価は、全国の全用途平均が前年比+1.4%(前年+1.0%)となり、3年連続の上昇となった。用途別では、全国住宅地は+0.9%(同+0.7%)、全国商業地が+2.4%(同+1.5%)とともに3年連続の上昇、地方圏でも上昇幅が拡大又は上昇傾向が継続するなど、全体として上昇基調が強まっている。
三大都市圏では、住宅地は、東京圏(+3.6%)と名古屋圏(+2.5%)は4年連続で上昇し、大阪圏(+1.7%)は3年連続で上昇した。商業地は、東京圏(+7.0%)が12年連続で上昇、大阪圏(+6.0%)は3年連続で上昇し、名古屋圏(+3.8%)は4年連続で上昇した。ちなみに、上昇地点の割合をみると、住宅地は全国で44.8%(昨年41.6%)、商業地は全国で54.6%(同50.1%)にともに拡大している。
地方圏は、全用途平均(+0.4%)、住宅地(+0.1%)、商業地(+0.9%)がともに2年連続で上昇。地方四市(札幌市、仙台市、広島市及び福岡市)では、全用途平均(+6.8%)・住宅地(+5.6%)・商業地(+8.7%)のいずれも、12年連続で上昇。地方四市を除くその他の地域では、全用途平均(+0.2%)は32年ぶりに上昇に転じ、住宅地(▲0.1%)は下落率が縮小、商業地(+0.5%)は2年連続で上昇した。
国交省では、用途別の特徴として、住宅地は、低金利環境の継続などにより、引き続き住宅需要は堅調であり、地価上昇が継続している。特に、大都市圏の中心部などにおける地価上昇傾向が強まっている。人気の高いリゾート地では、別荘やコンドミニアムに加え、移住者用住居などの需要が増大し、引き続き高い上昇となった地点が鉄道新路線等の開業による交通利便性の向上などを受け、上昇幅が拡大した地点が見られることを挙げた。
また、商業地は、主要都市では、店舗・ホテルなどの需要が堅調であり、オフィスについても空室率の低下傾向や賃料の上昇傾向によって収益性が向上していることなどから、地価上昇が継続している。外国人を含めた観光客が回復した観光地では、高い上昇となった地点が見られる。都市中心部付近では、マンション需要との競合により、引き続き高い上昇となった地点が見られることなどを挙げている。
なお、全国の最高価格地は、商業地が東京都中央区銀座二丁目の「明治屋銀座ビル」(1平方メートル当たり4210万円)で、前年比で5.0%(前年2.0%)上昇し、19年連続の1位となった。次いで、東京都中央区銀座六丁目の「銀座6-8-3」(同3000万円、前年比+4.2%)だった。住宅地は、「東京都港区赤坂1-14-11」(同556万円)が前年に比べて6.1%上昇し、6年連続のトップとなっている。
2024年地価調査結果の概要は↓
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/content/001762894.pdf