一時所得と雑所得①

こんにちは、濵川です。
漫画の影響でプロボクサーに憧れていた時期がありました(我ながら
無謀にも程があると思います)。

さて今日は一時期ニュースでも話題になった「外れ馬券は経費に算入できるか否か」
についてのお話をしたいと思います。

そもそも、外れ馬券が経費になるかどうかで、なぜ最高裁まで争うようなことになるのか?
それは、競馬での儲けが「雑所得」にあたるのか、はたまた「一時所得」として
扱われるべきものなのかで、意見が分かれてしまうからです。

所得税法はじめ各種法令には「公営競技によって得た所得は雑所得とする。」などといった
ピンポイントな文言は存在しないので、競馬の儲けがどちらの所得になるかは
それぞれについて記された所得税法の条文に照らし合わせて、
妥当と思われる方を判断することになります。
では、一時所得と雑所得についての条文を見てみましょう。

◎一時所得
一時所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、
山林所得及び譲渡所得以外の所得のうち、
営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で
労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものをいう。(34条)

◎雑所得
雑所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、
山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも該当しない所得をいう。(35条)

どちらの所得も消去法で残ったような性質のものですが、
「営利を目的とした継続的行為から生じたもの」であるか否かということが
その違いであることがお分かりいただけるでしょうか。

別にどっちでもいいんじゃないの?と思ってしまいたくなりますが、
どちらの所得として扱うかでまるで納税額が変わってしまうのです。
次回に続きます。

濵川でした。