税務職員採用試験の女性申込者が5年ぶりに3割超え

人事院がこのほど発表した高校卒業程度を対象とする2018年度税務職員採用試験(旧国家公務員採用三種試験税務職)申込状況によると、申込者数は8011人で、昨年度(8592人)に比べ581人(7.8%)減となったことが分かった。このうち、女性の申込者数は2517人で昨年度(2488人)に比べ29人(3.3%)増加した。申込者総数に占める割合は31.4%となり、2013年度(34.2%)以来5年ぶりに3割を超えた。

女性の申込割合は、2013年度までは3割台が続いていたが、以後、14年度27.3%、15年度27.6%、16年度28.2%、17年度29.0%と、2割台にとどまっていた。ただし、合格者数に占める女性の割合は、2014年度以降でも34%程度となっており、女性のほうが試験に強い傾向があるようだ。ともあれ、少子高齢化が進むなか、女性の活躍が期待されているが、税務の職場を希望する高卒女性の割合はあまり増えていないのが現状のようだ。

採用試験は、1次試験(学科)を9月2日に、2次試験(人物試験・身体検査)を10月10日~19日のうち指定された日に実施、最終合格者は11月13日に発表され、合格者には書面で通知される。2018年度採用試験合格者の国税局採用は2019年4月なので、採用年度は2019年度になる。採用されると税務大学校に入校し、普通科79期生として1年間の全寮制の研修をした後、各税務署に配属される。

給与は、研修期間中は行政職棒給表(一)1級5号棒の棒給月額14万7100円が支給され、卒業すると税務職棒給表1級7号棒の棒給月額16万9100円が支給されるほか、通勤手当、住居手当などの諸手当、年2回のボーナスが支給される。なお、国家公務員の新規採用は、民主党政権下で2011~13年度まで行われた国家公務員の新規採用抑制方針を受け、特に2012年度は187人の採用に落ち込むなど厳しい採用となっていた。

しかし、自民党政権となってからは反動で減員分を補う採用が続き、ここ4年間は700~800人程度を採用。2018年度の採用予定数は780人程度となっている。

2018年度国家公務員採用一般職試験(高卒者試験)等の申込状況は↓
http://www.jinji.go.jp/kisya/1808/H30kousotsumoushikomi.htm