軽減税率制度の「準備を始めている」事業者は37%

政府は16日、第5回消費税軽減税率制度導入関係府省庁会議を開催し、事業者の軽減税率制度の準備状況等に係る「検証」作業の実施結果と円滑な実施等につながる措置について、関係府省庁間で確認した。軽減税率制度の円滑な実施に向けて、説明会の開催件数、参加者数などの定量的な把握に加え、政府職員が講師を務めた説明会において、その参加者の「軽減税率制度」の理解度を測定するため、アンケートを実施した。

全国各地で実施された説明会においてアンケートを行ったところ、個人事業者・法人問わず、説明会参加者の約9割が「軽減税率制度」について「概ね理解できた」と回答。9月末時点において説明会を約7.7千回開催し、約19.8万者の事業者が参加したが、その結果(アンケート回収数約15.2万件)、軽減税率制度が理解できたとの回答は、法人で91.5%、個人事業者で86.8%にのぼった。

また、事業者の準備状況に係る「検証」作業については、8~10月に主に飲食料品を取り扱う事業者について、対象事業者団体を通じ準備状況や直面する課題等を把握するため、ヒアリング・アンケートを実施。その結果(有効回答数3020件)によると、約37%の事業者が「準備を始めている」、約52%の事業者が「具体的な準備を検討している」、約11%の事業者が「準備の予定が未定等」との状況が明らかになった。

「具体的な準備を検討している」と回答した事業者の中には、関係部署(経理、システムなど)で個々に検討を行っている、社内にPTを立ち上げ、全社的な検討を進めている、会計事務等について税理士等に準備を依頼しているなど、部内で様々な準備を進めている事業者が含まれている。業種別にみると、「準備を始めている」との回答割合が最も高かったのは「小売」で45.8%、最も低かったのは「卸・仲卸」で25.9%だった。

なお、事業者からは、「『レジ補助金』の対象を拡大してほしい(事後の商品マスタ設定、請求書作成システムの改修等)」、「軽減税率制度や支援措置について専門的な相談・アドバイスを受けることができる窓口等を設置してほしい」などの要望があった。政府は、「こうした要望等を踏まえ、必要な対応を実施。さらに、予算・税制上の措置が必要なものは、年末の予算編成・税制改正プロセスで検討する」としている。

この件については↓
https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/keigen_zeiritsu/other/img/5_kankeifusyocho_kaigi_shiryo.pdf