2019年分路線価は1.3%増と4年連続で上昇~国税庁

全国の国税局・税務署において1日、相続税や贈与税の土地等の課税評価額の基準となる2019年分の路線価及び評価倍率が公表された。今年1月1日時点の全国約32万3千地点(継続地点)における標準宅地の前年比の変動率の平均は+1.3%(昨年+0.7%)と、4年連続の上昇となった。路線価日本一は、34年連続1位となる東京・銀座「鳩居堂前」で1平方メートル当たり4560万円(昨年4432万円)と、3年連続で過去最高を更新した。

都道府県別の路線価をみると、標準宅地の評価基準額の対前年変動率の平均値の上昇率が「5%未満」の都道府県は、昨年分の1都2府14県から1都2府15県の計18都府県に増加。上昇率が「5%以上10%未満」の都道府県は昨年と同様の沖縄県(+8.3%)の1県。下落率が「5%未満」の都道府県は昨年の29県から27県に減少した。ちなみに、東京都は+4.9%(前年分+4.0%)、大阪府は+1.9%(同+1.4%)。

一方、都道府県庁所在都市の最高路線価が上昇した都市は33都市(昨年33都市)、横ばいは13都市(同13都市)で、下落は鳥取市の1都市(同1都市)。このうち上昇率「5%以上」は20都市(同18都市)に、また、上昇率「5%未満」は13都市(同15都市)だった。上昇要因には、再開発や不動産向け投資が拡大したことや、地方にも普及しつつある訪日外国人の増加を見込んだ店舗・ホテル需要の高まりなどがあるとみられている。

都道府県庁所在都市の最高路線価では、1位は東京・中央区銀座5丁目の「銀座中央通り」で、1平方メートル当たりの路線価は前年から2.9%上昇の4560万円。はがき1枚分の土地が約67万5千円となる計算。以下、大阪・北区角田町の「御堂筋」1600万円(増減率+27.4%)、横浜市西区南幸1丁目の「横浜駅西口バスターミナル前通り」1160万円(同+13.3%)、名古屋市中村区名駅1丁目「名駅通り」1104万円(同+10.4%)と続く。

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