買い控えや駆込み購入などの増税対策検討者は52.4%

日本リサーチセンターが全国の男女個人を対象に実施した「消費税増税とキャッシュレス・消費者還元事業に関する調査」結果(有効回答数1200人)によると、本年10月の消費税率引上げの前に買い控えや駆込み購入などの増税対策を検討する者は、全体で52.4%となった。性年代別にみると、女性は59.4%と男性(45.3%)に比べて、増税対策を検討している比率が高い。特に、女性の20~30代では各65.8%、65.2%と比率が高い。

女性増税対策検討者に絞り、どのモノ・サービスが増税対策で検討されているかをみると、全体では「ファッション」(52.4%)、「日用品」(39.6%)、「生活家電・情報機器」(37.4%)の順に高い。「ファッション」は「駆込み購入」(12.7%)に比べ「買い控え」(44.6%)が高く、「日用品」(「買い控え」21.6%、「駆込み購入」26.9%)、「生活家電・情報機器」(同23.3%、19.7%)は、「買い控え」と「駆込み購入」が同程度となっている。

消費税増税により増税対策を検討する割合が高い女性で「キャッシュレス・消費者還元事業」を利用して購入してみたいモノ・サービスは、「日用品」、「ファッション」、「生活家電・情報機器」。これらは、「キャッシュレス・消費者還元事業」の利用促進により「買い控え」や「駆込み購入」の影響を緩和できる可能性がある。一方、「家具類」、「嗜好品」は増税による影響は大きくないが、「キャッシュレス・消費者還元事業」でも利用意向が低い。

「キャッシュレス・消費者還元事業」の認知度は計62.5%(「詳しく知っている」1.3%、「知っている」20.5%、「聞いたことがある程度」40.8%)。「キャッシュレス・消費者還元事業」を詳しく知っているほど、「買い控え」や「駆込み購入」を検討している比率が高い傾向にある。増税後のほうが自己負担が少なくなる場合があるため、詳しく知っているほど非増税対策者が多くなると想定していたが、増税対策検討者のほうが多い結果となった。

なお、直近1年間で利用したキャッシュレス決済手段は、全体で「クレジットカード」(56.4%)と「電子マネー」(36.3%)が多い。性年代別では、20~30代で「電子マネー」(20代46.6%、30代42.2%)、「QR決済」(同16.2%、11.8%)、「デビットカード」(同10.8%、6.4%)の利用率が全体に比べて高く、その中でも「QR決済」は、「キャッシュレス・消費者還元事業」で利用したい決済手段でも20~30代の利用意向が高い。

同調査結果は↓
https://www.nrc.co.jp/report/img/9453ab329053230c9ba7379c1c6fbbb8d6a06bc1.pdf