37%が「増税前の駆込み購入や買いだめ」の意思あり

日本FP協会が全国の20代~60代の男女を対象に実施した「消費増税と家計の見直しに関する意識調査」結果(有効回答数1200人)によると、消費増税に関する認知率は、「今年の10月の税率引上げ」が96.8%、「軽減税率」が87.5%となった。そのほか、「経済対策として特定の店舗でキャッシュレス決済をするとポイント還元を受けられること」は77.6%と、軽減税率ほどは認知されていないことが明らかになった。

また、「経済対策として低所得者や小さな子どもがいる子育て世帯を対象にプレミアム付き商品券が販売されること」は、認知率が43.7%となった。“プレミアム付き商品券”の認知率は、キャッシュレス決済によるポイント還元の認知率(77.6%)よりも、30ポイント以上低くなった。世代別にみると、認知率は60代では62.9%と半数を超えたのに対し、その他の世代では20代29.2%、30代37.5%、50代48.8%など半数を下回った。

軽減税率導入の認知者(1050名)に軽減税率の対象となると正しく認識されていた品目は、「食品」(80.1%)が最も高く、以下、「飲食店でのテイクアウト」(53.2%)、「飲料(酒類除く)」(43.0%)、「定期購読の新聞」(20.6%)、「出前や宅配の食事」(16.9%)が続いた。対象になると正しく認識されていた割合が最も高い「食品」(80.1%)と最も低い「出前や宅配の食事」(16.9%)とでは63.2ポイントもの差が開く結果となった。

逆に、軽減税率の対象になると誤って認識されていた品目は、「日用品」(18.3%)、「飲食店での食事」(14.5%)、「医薬品」(11.8%)だった。また、軽減税率の対象にしてほしいと思う品目は、「食品」(69.3%)、「飲料(酒類除く)」(54.7%)、「日用品」(53.8%)、「医薬品」(50.3%)、「飲食店での食事」(44.6%)となった。食品や飲料など既に軽減税率の対象品目のほか、日用品や医薬品といった普段の生活と密接に関わる品目が上位に挙げられた。

なお、「増税前の駆込み購入や買いだめをしようと思う」人は36.8%いた。駆込み購入・買いだめをしようと思っているものは、1位「ティッシュペーパー・トイレットペーパー」(61.3%)、2位「シャンプー・コンディショナー」(57.0%)、3位「インスタント食品」(54.5%)、4位「飲料(酒類除く)」(37.3%)、5位「缶詰」(36.7%)となった。日常的に使用する消耗品や飲料、長期保存が可能な食品が多いようだ。

同調査結果は↓
https://www.jafp.or.jp/about_jafp/katsudou/news/news_2019/files/newsrelease20190911.pdf