2020-04-10
国税庁は、昨今の新型コロナウイルス感染症の各地での感染の拡大状況に鑑み、更に確定申告会場の混雑緩和を徹底する観点から、感染拡大により外出を控えるなど期限内に申告することが困難な納税者については、期限を区切らずに、4月17日以降であっても柔軟に確定申告書を受け付けると発表した。申告書の作成又は来署することが可能になった時点で税務署へ申し出れば、申告期限延長の取扱いをするとした。
2019年分の申告所得税、贈与税及び個人事業者の消費税の申告・納付期限については、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、2020年4月16日まで延長した結果、確定申告会場の混雑は例年に比べかなり緩和されている。各確定申告会場では感染防止に万全の措置を講じ、また、来場した納税者には、アルコール消毒液の利用を始めとした感染予防に協力してもらい、確定申告会場での感染はこれまで確認されていないという。
国税庁によると、申告実績は、自宅からのe-Taxによる申告の増加などもあり、既に昨年の約9割の申告が済んでいる。現在までの申告状況を踏まえれば、4月17日以降に来書する納税者の数は、比較的限定的となるとみられており、4月17日以降の申告相談については、確定申告会場のように先着順に受け付ける方式ではなく、原則として、事前予約制とするなど、感染リスク防止により一層配意した形で行うこととする。
国税庁では、確定申告会場に出向かなくても自宅等から簡単に申告できるよう、スマートフォン等によるe-Taxなどの手段を利用するよう呼び掛けている。また、2019年分の還付申告については、5年間(2024年12月31日まで)申告することが可能として、給与所得者や公的年金受給者で、医療費控除・寄附金控除(ふるさと納税等)・住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)により還付を受ける還付申告のケースを例示している。