全国で4万店舗に迫る消費税免税店〜観光庁

観光庁のまとめによると、消費税免税店(輸出物品販売場)店舗数は、2016年4月1日で3万5202店だったが、10月1日時点では3万8653店と、半年間で9.8%(3451店)増加して4万店舗に迫っている。要因は、国・民間による様々な面からの観光立国推進策が図られ、訪日外国人旅行者数が順調に伸びているため。ここ数年にわたる税制改正において地方を訪れる外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充が大きく影響している。

2014年度税制改正では、2014年10月から、従来免税販売の対象ではなかった消耗品(食料品、飲料品、薬品類、化粧品類など)を含めた全ての品目を消費税免税の対象とした。また、2015年度税制改正では、手続委託型免税店制度が創設され、2015年4月1日以降は、商店街等に設置された「免税手続カウンター」を営む事業者に、各免税店が免税手続きを委託して、同カウンターで各店舗の免税手続きをまとめて行うことが可能となっている。

観光庁の発表によると、今年10月1日現在での国税局(所)別消費税免税店数(国税庁集計)では、「札幌国税局」管内2051店(対2016年4月1日比9.0%増)、「仙台国税局」管内1366店(同18.9%増)、「関東信越国税局」管内2756店(同9.3%増)、「東京国税局」管内1万4283店(同10.3%増)、「金沢国税局」管内731店(同7.7%増)、「名古屋国税局」管内3043店(同9.3%増)となっている。

さらに、「大阪国税局」管内7810店(対2016年4月1日比8.7%増)、「広島国税局」管内1292店(同7.3%増)、「高松国税局」管内539店(同5.3%増)、「福岡国税局」管内2798店(同12.8%増)、「熊本国税局」管内1178店(同4.6%増)、「沖縄国税事務所」管内806店(同9.7%増)だった。この半年間の免税店の増加率は、三大都市圏・地方ともに9.8%の増加だったが、地方における免税店は1318店増加している。

なお、2016年度税制改正では、2016年5月1日から、免税対象となる最低購入額は、一般物品が1万円超から5000円以上に引き下げられ、これに合わせ消耗品(飲食料品や化粧品等)も5000円超から5000円以上とされている。そのほか、手続委託型輸出物品販売場の対象範囲の見直し、輸出物品販売場から海外に直送する場合における免税手続きの簡素化などが行われている。

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http://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_000298.html