2020-09-07
財務省が8月31日に公表した2020年度予算執行調査の調査結果によると、2018年度の確定申告時駐車場整理委託状況を調査した結果、税務署等の申告会場への自家用車等による来場者数の多寡と申告会場の駐車場整理要員の配置が一致していないケースがあることから、これらの申告会場については、来場者の少ない期間への整理要員の配置は廃止し、多い期間や別の申告会場への重点配置など適切に配置を調整すべきとの改善点を示した。
調査対象となったのは、確定申告時駐車場整理委託経費(2018年度予算額:4億9300万円)。駐車場整理要員は、管内各税務署からの整理要員配置計画申請を受け、各国税局(所)が、受託業者と委託契約をしており、2018年度の契約件数は322件、配置会場数は550ヵ所。調査は、整理要員の配置期間の適切性のほか、整理要員配置の実態把握・検証の有無、契約内容の工夫による経費の効率化に視点を置き実施した。
その結果、申告会場に職員を派遣して混雑状況を確認させるなど、実態把握・検証をしている局や、敷地内の駐車場・駐輪場整理など危険度の少ない業務について、従来の警備会社職員など専門性の高さにこだわらず人材を確保することで人手不足に対応し、人件費も安価に抑えることに成功していた5局(32件)がある一方、これらの取組みをしていない局もあることから、これらの局に対し、実態把握・検証の取組みや効率化の検討を求めた。
予算執行調査は、財務省主計局の予算担当職員や予算執行の現場に接する機会の多い財務局職員が、予算執行の実態を調査して改善すべき点等を各府省に対して指摘し、予算の見直しや執行の効率化等につなげていく取組み。2020年度は計42件の調査を実施、うち、駐車場整理委託経費など調査を終了した13件を公表した。これらの調査結果については、各府省に対し2021年度予算の概算要求や今後の予算執行に確実に反映するよう要請する。
確定申告時駐車場整理委託経費は↓
https://www.mof.go.jp/budget/topics/budget_execution_audit/fy2020/sy0208/11.pdf