つみたてNISA、6月末時点で244万口座に到達

2018年1月に開始した「つみたてNISA」の口座数が、2020年6月末時点で約244万口座に達したことが、金融庁がこのほど発表した「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査」で分かった。「つみたてNISA」の口座数は2020年3月末時点から約11%増加し、NISA口座数全体の増加に大きく寄与。また、つみたてNISAは、20歳~40歳代が約69%を占めるなど、個人投資家のすそ野の広がりが鮮明になっている。

NISA(一般・つみたて)の総口座数は、2020年6月末時点で1445万966口座(3月末比2.8%増)、うち、「一般NISA」は1200万7249口座(同1.2%増)、「つみたてNISA」の口座数は244万3717口座(同11.2%増)。NISA(一般・つみたて)の総買付額は約20兆1536億円(同3.1%増)で、うち、「一般口座」は約19兆6959億円(同2.7%増)、「つみたてNISA」の買付額は約4578億円(同22.6%増)だった。

口座数を年代別にみると、一般NISAの口座開設者は、60歳代と70歳代が多く、20歳代~40歳代は合計で約29%に過ぎないが、つみたてNISAは、30歳代が約27%で最多、次いで40歳代が約26%など、20歳代~40歳代がほぼ7割(69.0%)を占めている。また、買付額(2014年~2020年6月末)を商品別にみると、一般NISAでは上場株式(全体の42%)と投資信託(全体の55%)合計で全体の97%を占めている。

制度上、投資対象商品が投資信託とされているつみたてNISAでは、買付額のほぼ全てがインデックス投信及びアクティブ運用投信等だった。なお、一般NISAの非課税期間である5年間経過後は、投資額を翌年の非課税口座の枠に移管(ロールオーバー)することで非課税保有を継続できる。NISAの総買付額約20兆円のうち、ロールオーバーによる受入額を含む2020年の利用枠による買付額は1兆9703億円にのぼっている。

一方、ジュニアNISA取扱全金融機関322法人を集計した結果、2020年6月末時点のジュニアNISAの口座数は、38万3073口座(3月末比6.8%増)、その買付額は2070億3595万円(同7.7%増)となっている。2016年1月からスタートしたジュニアNISAだが、創設以降、利用実績が乏しいことから、2020年度税制改正では、ジュニアNISAの口座開設期間を延長せず2023年末で終了することが決まっている。

同調査結果は↓
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20201007/01.pdf