1月から始まった国税・地方税の電子的提出の一元化

給与や公的年金等の支払をする事業者は、一定額以上の支払に係るものについて、受給者が居住する市区町村に支払報告書を提出するほか、記載内容がほぼ同一の源泉徴収票を本人交付分及び税務署提出分、市町村提出分を作成し税務署と市町村へ提出する必要がある。また、電子送信の際は提出先が国と地方となることから、それぞれのソフトを利用してデータを作成・送信するなど、事務作業に手間が掛かるとの声が挙がっていた。

こうした声を受けて、この1月から、地方税における手続きを電子的に行うシステムである地方税ポータルシステム(eLTAX)を利用して、市区町村に提出する給与や公的年金等の支払報告書の電子申告用のデータを作成する際、税務署に提出が必要な源泉徴収票の電子申告(e-Tax)用のデータも同時に作成・提出することができるようになっている。

この一元化により、同時に作成したデータは、eLTAXに一括して送信することで支払報告書は各市区町村に、源泉徴収票はe-Taxで事業者の所轄税務署にそれぞれ提出されることになる。ただし、給与・公的年金等の源泉徴収票をeLTAXに一括送信するためには、e-Taxの利用者識別番号の取得や電子証明書の登録などの事前準備が必要となる。

また、eLTAX対応ソフトであるPCdesK(対応税務ソフトを含む)を利用しなければならないのでe-Taxソフト等、e-Taxのみを対象としたソフトでは一括作成・送信は行えない。そのほか、オンラインにより電子的に給与・公的年金等の支払報告書及び源泉徴収票を作成・提出する場合の仕組みのため、光ディスク等や書面で提出する場合には、従来どおり、市町村及び税務署にそれぞれ提出する必要があるので注意したい。

この件は↓
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hotei/annai/eltax.htm