2021-03-22
人事院がこのほど発表した2020年1年間における懲戒処分の状況によると、同期間に何らかの懲戒処分を受けた一般職の国家公務員は、前年同期に比べ▲63人減少の233人だったことが明らかになった。2020年の処分数は3年連続の減少、過去最低だった。処分数(233人)の在職者数(29万8402人)に占める割合の全府省等平均は、0.08%(前年0.10%)と前年より0.02ポイント減少した。
処分数を府省等別にみると、「法務省」が61人(前年比9人増)で最も多く、次いで「国税庁」(同▲14人)が38人で続き、以下、「国土交通省」(同▲1人)の34人、「海上保安庁」(同0人)の33人、「厚生労働省」(同▲19人増)の17人、「国立印刷局」(同5人増)の9人などとなっている。このうち国税庁は、2019年までの2年連続の増加から2年ぶりの減少となった。構成比でみると、「国税庁」は16.3%を占めている。
処分を事由別にみると、窃盗、暴行等の「公務外非行関係」が85人と全体の約36%を占めて最も多く、次いで、欠勤、勤務態度不良等の「一般服務関係」が71人、「交通事故・交通法規違反関係」が32人、業務処理不適正、報告怠慢等の「通常業務処理関係」が24人、「横領等関係」が11人、紛失、不正取扱等の「公金官物取扱関係」が7人、倫理法違反等の「収賄・供応等関係」が3人などの順となっている。
その処分内容は、最も重い「免職」が18人、「停職」が49人、「減給」が110人、「戒告」が56人だった。国税庁の38人の処分内容は、「免職」が4人(前年6人)、「停職」が6人(同9人)、「減給」が22人(同29人)、「戒告」が6人(同8人)で、処分で一番重い免職の人数は前年より2人減少している。また、国税庁の処分数(38人)が在職者数(5万7961人)に占める割合は0.07%(同0.09%)だった。