2021-04-09
国税庁はこのほど、「東日本大震災で被災した建物・農用地・漁船を再取得した場合の登録免許税の免除特例に関するお知らせ」をHP上に掲載した。2021年度の税制改正により、(1)被災した建物の建替え等、(2)被災した農用地の代替農用地、(3)被災した漁船の再建造等、(4)再取得のための資金の貸付け等に伴う抵当権の設定登記、に係る登録免許税の免除措置について、その適用期限が2026年3月31日まで5年延長された。
(1)の被災した建物の建替え等に係る登録免許税の免除については、東日本大震災の被災者等が、東日本大震災により滅失等した建物に代わるものとして新築若しくは取得をした建物の所有権の保存・移転の登記又はその建物の敷地の用に供する土地の所有権(地上権・賃借権)の移転(設定)の登記で、2011年3月11日から 2026年3月31日までの間に受けるものについては、一定の要件の下、登録免許税が免除される。
(2)の被災した農用地の代替農用地に係る登録免許税の免除については、東日本大震災の被災者(農業を営む者に限る)等が、東日本大震災により耕作等の用に供することが困難となった農用地等に代わるものとして取得をした農用地の所有権の移転の登記で、2011年3月11日から2026年3月31日までの間に受けるものについては、一定の要件の下、登録免許税が免除される。
(3)の被災した漁船の再建造等に係る登録免許税の免除については、東日本大震災の被災者等が、東日本大震災により滅失等した漁船に代わるものとして建造又は取得をした漁船の所有権の保存・移転の登記で、2011年4月28日から2026年3月31日までの間に 受けるものについては、一定の要件の下、登録免許税が免除される。また、この免除措置では、その適用対象から「漁船」以外の船舶及び航空機が除外された。
(4)は、(1)から(3)の免除措置の適用を受ける資産の取得等のための資金の貸付け(貸付けに係る債務の保証を含む)が行われる場合又はその対価の支払が賦払の方法により行われる場合におけるその貸付けに係る債権(その保証に係る求償権を含む)又はその賦払金に係る債権を担保するために受けるそれらの資産を目的とする抵当権の設定の登記については、(1)から(3)までの登記と同時に受けるものに限り、登録免許税が免除される。