つみたてNISA、3月末時点で361万口座に到達

金融庁が16日に発表した「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査」結果によると、2018年1月に開始した「つみたてNISA」の口座数が、2021年3月末時点で約361万口座に達したことが分かった。「つみたてNISA」の口座数は2020年12月末時点から約20%増加し、NISA口座数全体の増加に大きく寄与。また、つみたてNISAは、20歳~40歳代が約72%を占めるなど、個人投資家のすそ野の広がりが鮮明になっている。

NISA(一般・つみたて)の総口座数は、2021年3月末時点で1586万132口座(12月末比4.1%増)、うち、「一般NISA」は1224万5057口座(同0.3%増)、「つみたてNISA」の口座数は361万5075口座(同19.6%増)。NISA(一般・つみたて)の総買付額は約23兆775億円(同6.3%増)で、うち、「一般口座」は約22兆1763億円(同5.9%増)、「つみたてNISA」の買付額は約9012億円(同18.4%増)だった。

口座数を年代別にみると、一般NISAの口座開設者は、60歳代と70歳代が多く、20歳代~40歳代は合計で約29%に過ぎないが、つみたてNISAは、30歳代が約28%で最多、次いで40歳代が約25%など、20歳代~40歳代が約7割(71.5%)を占めている。また、買付額(2014年~2021年3月末)を商品別にみると、一般NISAでは上場株式(全体の約42%)と投資信託(同約55%)の合計で全体の約97%を占めている。

制度上、投資対象商品が投資信託とされているつみたてNISAでは、買付額のほぼ全てがインデックス投信及びアクティブ運用投信等だった。なお、一般NISAの非課税期間である5年間経過後は、投資額を翌年の非課税口座の枠に移管(ロールオーバー)することで非課税保有を継続できる。NISAの総買付額約22兆円のうち、ロールオーバーによる受入額を含む2021年の利用枠による買付額は約1兆2302億円にのぼっている。

一方、ジュニアNISA取扱全金融機関318法人を集計した結果、2021年3月末時点のジュニアNISAの口座数は、50万2472口座(12月末比10.6%増)、その買付額は2955億8463万円(同15.9%増)となっている。2016年1月からスタートしたジュニアNISAだが、創設以降、利用実績が乏しいことから、2020年度税制改正において、ジュニアNISAの口座開設期間を延長せず2023年末で終了することが決まっている。

同調査結果は↓
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20210716/01.pdf