2021-11-22
中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例
対象税目
法人税
概要
中小企業者等が、取得価額が30万円未満である減価償却資産(以下「少額減価償却資産」といいます。)を平成18年4月1日から令和6年3月31日までの間に取得などして事業の用に供した場合には、一定の要件のもとに、その取得価額に相当する金額を損金の額に算入することができます。
対象者または対象物
適用対象法人
この特例の対象となる法人は中小企業者または農業協同組合等で、青色申告法人(通算法人を除きます。)のうち、常時使用する従業員の数が500人以下(令和2年3月31日までの取得などについては、1,000人以下)の法人(以下「中小企業者等」といいます。)に限られます。
なお、法人が中小企業者等に該当するかどうかの判定(適用除外事業者に該当するかどうかの判定を除きます。)は、原則として、少額減価償却資産の取得などをした日および少額減価償却資産を事業の用に供した日の現況によるものとされます。ただし、事業年度終了の日において常時使用する従業員の数が500人以下の法人が、その事業年度の中小企業者または農業協同組合等に該当する期間において取得などして事業の用に供した少額減価償却資産については、この制度の適用を受けることができます。
(注) 中小企業者については、コード5432「措置法上の中小法人及び中小企業者」を参照してください。
適用対象資産
この特例の対象となる資産は、取得価額が30万円未満の減価償却資産です。
ただし、適用を受ける事業年度における少額減価償却資産の取得価額の合計額が300万円(事業年度が1年に満たない場合には300万円を12で除し、これにその事業年度の月数を掛けた金額。月数は、暦に従って計算し、1か月に満たない端数を生じたときは、これを1か月とします。以下同じです。)を超えるときは、その取得価額の合計額のうち300万円に達するまでの少額減価償却資産の取得価額の合計額が限度となります。
なお、令和4年4月1日以後に取得などする場合は、少額減価償却資産から貸付け(主要な事業として行われるものは除く。)の用に供したものが除かれます。
手続き
この特例の適用を受けるためには、事業の用に供した事業年度において、少額減価償却資産の取得価額に相当する金額につき損金経理するとともに、確定申告書等に少額減価償却資産の取得価額に関する明細書(別表16(7))を添付して申告することが必要です。
注意事項
1 この特例の適用を受ける資産は、租税特別措置法上の特別償却、税額控除、圧縮記帳と重複適用はできません。また、取得価額が10万円未満のものまたは一括償却資産の損金算入制度の適用を受けるものについてもこの特例の適用はありません。
2 この特例は、取得価額が30万円未満である減価償却資産について適用がありますので、器具および備品、機械・装置等の有形減価償却資産のほか、ソフトウェア、特許権、商標権等の無形減価償却資産も対象となり、また、所有権移転外リース取引に係る賃借人が取得したとされる資産や、中古資産であっても対象となります。
(注) 所有権移転外リース取引については、コード5704「所有権移転外リース取引」を参照してください。
根拠法令等
措法53、67の5、措令39の28、平29改正法附則62、平30改正法附則1、平31改正令附則16、措通67の5-1
タックスアンサーNo.5408参照
[令和5年4月1日現在法令等]