2016年分所得税等の確定申告の際の留意事項〜国税庁

2016年分所得税の確定申告の相談・申告書の受付期間は2月16日から3月15日、個人事業者の消費税等は1月4日から3月31日、贈与税は2月1日から3月15日だ。確定申告の時期には全国で2000万人を超える納税者が確定申告するため、税務署は大変混雑し、また、電話がなかなかつながらないことも多い。そこで、国税庁は、この時期に問い合わせの多い質問やその一般的な回答及び留意事項を同庁HPに掲載している。

留意事項では、まず、(1)復興特別所得税額の記載漏れがある。2013年分から2037年分まで、東日本大震災からの復興を図るための 施策に必要な財源を確保するため、復興特別所得税(原則として各年分の所得税額の2.1%)を所得税と併せて申告・納付することとされている。次に、(2)ふるさと納税のワンストップ特例を申請した寄附金の寄附金控除の適用漏れがある。

ふるさと納税の場合、確定申告をする人や6団体以上にワンストップ特例を申請する人などは、特例が適用されないため、ふるさと納税の金額を寄附金控除の計算に含める必要がある。以下、(3)配偶者や扶養親族の2016年分の合計所得金額が38万円を超えているが配偶者控除や扶養控除を適用しているケースだが、ただし、配偶者の2016年分の合計所得金額が38万円を超えている場合であっても、配偶者特別控除が適用できることがある。

(4)生命保険会社などから受け取った満期金や一時金の申告漏れ、(5)支払った医療費の金額から生命保険会社や損害保険会社から支払を受ける医療費を補てんする保険金などを差し引かずに医療費控除を適用、(6)居住者(非永住者以外の人)の国外で支払われる預金等の利子や国外にある不動産の貸付・譲渡による収益など、国外で得た所得の申告漏れ、などが申告書を作成する際に謝りやすい事項として挙げられている。

さらに、添付書類の添付漏れとして、ア.給与や年金の「源泉徴収票」(原本)、イ.医療費控除を受ける場合の領収書、おむつ使用証明書等、ウ.住宅借入金等特別控除を受ける場合の売買契約書の写し、登記事項証明書や年末残高証明書等、を示して、これらが添付漏れとして散見されるので注意を呼びかけている。