2021年度税理士試験の合格者数は▲9.7%の585人

国税庁が公表した2021年度税理士試験結果によると、合格者は前年より63人(9.7%)少ない585人、過去10年間で最少だった。第71回目となる今回の税理士試験は、前年から2.3%増の2万7299人が試験を受けた結果、一部科目合格者は同▲4.2%の4554人で、合格科目が5科目に達し税理士資格を取得した者は585人、うち、女性は全体の25.8%に当たる151人。一部科目合格者を含めた合格率は同▲1.5ポイントの18.8%だった。

合格者を学歴別にみると、「大学卒」が435人で最も多く、次いで「専門学校卒」が77人、「高卒・旧中卒」が45人、「短大・旧専卒」16人、「大学在学中」が2人、「その他」が10人となっている。昨年と比べ、「大学卒」が▲74人減と全体を押し下げ、「その他」が▲4人減だったが、「専門学校卒」が5人増、「高校・旧中卒」が7人増、「短大・旧専卒」が3人増と増加し、「大学在学中」は同数だった。

年齢別では、最多が「41歳以上」の256人、以下、「36~40歳」の116人、「31~35歳」の98人、「26~30歳」の74人、「25歳以下」の41人の順。全体の年齢階層別に合格者が占める割合は、前年も1位の「41歳以上」が前年を5.7ポイント上回る43.8%を占めてトップ、以下、「36~40歳」が19.8%、「31~35歳」が16.8%、「26~30歳」が12.6%、「25歳以下」が7.0%で続いている。

11科目ある試験科目の平均合格率は、前年(17.3%)を0.8ポイント下回る16.5%。科目別では、「財務諸表論」が前年を4.9ポイント上回る23.9%でトップとなって全体の合格率を引き上げ、次いで、「簿記論」が16.5%、「固定資産税」が13.8%で続いた。一方、最低は「消費税法」が11.9%で最難関科目となった。ほかの主な科目では、「法人税法」12.8%、「所得税法」12.6%などだった。

2022年度(第72回)の税理士試験は、来年5月10日に受験申込の受付を開始、5月20日に受験申込の受付を締め切り、8月2日~8月4日にかけて試験を実施し、11月30日に合格者を発表する予定となっている。日程については、今後変更される場合があり、また、受験願書の提出方法については、郵送のみ(一般書留、簡易書留又は特定記録郵便)となるので、注意が必要だ。