「先端設備等導入計画」は昨年12月末で5698件認定

中小企業庁によると、「中小企業等経営強化法」(2021年6月改正後)に基づき、中小企業者が策定する「先端設備等導入計画」について、固定資産税をゼロとする措置を実現した自治体からの報告をとりまとめたところ、2021年12月31日時点で、1655自治体で5697件を認定していることが分かった。認定を受けた計画に盛り込まれた設備等の数量は合計で1万1375台、約2059億円の設備投資が見込まれる。

固定資産税をゼロ以外で措置を講じた自治体を含めると、1657自治体で、認定を受けた計画は5698件、認定計画に盛り込まれた設備等の数量は合計で1万1378台、約2059億円となる。産業競争力強化法等の一部を改正する法律の成立・施行に伴い、生産性向上特別措置法が廃止され、先端設備等導入制度は中小企業等経営強化法に移管された。2021年6月16日以降、先端設備等導入制度は中小企業等経営強化法に基づくことになる。

先端設備等導入計画の関する固定資産税特例措置は、市町村から「先端設備等導入計画」の認定を受けた中小企業者等が生産性を高めるための設備を取得した場合に、特例措置を受けることがでる。特例措置の内容は、新たに固定資産税が課されることとなった年度から 3年度分に限り、対象設備に係る固定資産税の課税標準を「ゼロから1/2の範囲」で市町村が条例で定める割合となる。

対象設備、適用期限(2023年3月31日まで)、措置内容は生産性向上特別措置法廃止前の固定資産税特別措置から変更されていない。対象企業の中小企業者等は、常時使用する従業員の数が1000人以下の個人、資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人、資本若しくは出資を有しない法人は常時使用する従業員の数が1000人以下の法人。資本金1億円超の大規模法人の子会社は除かれる。

対象設備は、市町村の認定を受けた「先端設備等導入計画」に基づきファイナンス・リース取引又は取得により導入した一定の機械及び装置、器具及び備品、測定工具及び検査工具、建物附属設備、事業用家屋、構築物。なお、ファイナンス・リースで導入した設備は、リース会社が特例措置(固定資産税の軽減)を受け、固定資産税の軽減分をリース料から差し引くことで、中小企業者等に対して固定資産税軽減分を還元することになる。

「先端設備等導入計画」の認定状況は↓
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/seisansei/2022/220204seisansei.html