2022-03-29
会社や個人事業主などの源泉徴収義務者が給与等を支払うときに源泉徴収をする所得税及び復興特別所得税の額は、「給与所得の源泉徴収税額表(月額表及び日額表)」又は「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」の税額表を使って求めることになる。この税額表は、給与、賞与の別、「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出の有無及び給与等の支給方法に応じて使用する。迷うことも少なくないので確認したい。
まず、「給与所得の源泉徴収税額表」の「月額表」を使うのは、(1)月ごとに支払うもの、(2)半月ごと、10日(旬)ごとに支払うもの、(3)月の整数倍の期間ごとに支払うもの、のような給与を支払う場合となる。また、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与については「甲欄」を、その他の人に支払う給与については「乙欄」を使って税額を求める。
次に、「日額表」を使うのは、日雇賃金を除く(1)毎日支払うもの、(2)週ごとに支払うもの、(3)日割で支払うもの、及び(4)日雇賃金、のような給与を支払う場合だ。これらの(1)から(3)に掲げる給与のうち、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与については「甲欄」を、その他の人に支払う給与については「乙欄」を、(4)の日雇賃金については「丙欄」を使って税額を求める。
日雇賃金とは、その言葉通り、日雇いの人に支払われる賃金で、日々雇い入れられる人が、労働した日又は時間によって算定され、かつ、労働した日ごとに支払を受ける(その労働した日以外の日において支払われるものも含む)給与等をいう。ただし、1ヵ所の勤務先から継続して2ヵ月を超えて給与等が支払われた場合には、その2ヵ月を超える部分の期間について支払われるものは含まれない。
なお、パートやアルバイトに対して日給や時間給で支払う給与は、あらかじめ雇用契約の期間が2ヵ月以内と決められていれば、「日額表」の「丙欄」を使って税額を求める。また、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」は、賞与を支払うときに使う。ただし、前月中に給与の支払がない場合又は賞与の金額が前月中の給与の金額の10倍を超える場合には、「月額表」を使うこととされている。