2026年目途に固定資産へのマイナンバー紐付け可能に

総務省は6日、マイナンバーカードの申請件数が4日時点で約8300万件に達したと発表したが、政府は、自治体による固定資産へのマイナンバー紐付けの取組みを推進する。2026年を目途に、原則、全ての市町村において自らの住民の固定資産とマイナンバーの紐付けを可能にする。経済財政諮問会議が昨年末に決定した2027年までの工程を示した「マイナンバーの利活用拡大に向けたロードマップ」で明らかになった。

固定資産とマイナンバーとの紐付けの取組みについては、2020年度税制改正で所有者不明土地に対応するための改正を行った際に、固定資産税の適正な課税のためには、所有者不明土地対策として、納税義務者の死亡の事実を適時に把握することが重要とされた。そのためには、現に所有している者の申告制度を活用することに加え、住民基本台帳との連携を図ることが有効とされた。

特に把握が困難である住所地が課税団体と異なる納税義務者についても、住民基本台帳ネットワークシステムを用いて照会を行うことにより、死亡情報を含む最新の本人確認情報を把握することが可能であることから、適切に活用することとされ、照会にあたっては、マイナンバーが必要となることから、固定資産課税台帳とマイナンバーとの紐付けを進めることを政府が依頼した。

つまり、政府は、全国共通の本人確認ができる住民基本台帳ネットワークシステムを利用して照会することで本人確認情報を把握できるとし、照会に当たってはマイナンバーにより検索する方法が最も簡便であることから、市町村に対して固定資産課税台帳とマイナンバーとの紐付けを進めるよう依頼するとともに、紐付けする際の課題や現状を分析し対応を進めていたものだ。

工程では、現在、各市町村で調達している固定資産税システムを、総務省で作っている標準仕様書によりマイナンバーを取り込めるよう2025年までに改修した上で、運用・改善していくことになる。なお、所得情報等の国税・地方税の連携については、そのほか、国税・地方税における給与所得情報の提出の統一化・共通化の実現方法や、効率的なシステム等の整備を前提とした所得情報把握の早期化の具体的な検討が進められている。

「マイナンバーの利活用拡大に向けたロードマップ」は↓
https://www5.cao.go.jp/keizai2/mynumber/roadmap.pdf