2023-01-12
来月2月にはいよいよ所得税等の確定申告が始まるが、国税庁は、確定申告の際に謝りやすい事例を示して注意を喚起している。収入・所得関係では、まず、給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合など、インターネットによるサイドビジネスなどで得た所得や、暗号資産を売却又は使用することにより生じる所得についても合わせて申告する必要があるなど、副収入の申告漏れに注意を呼びかけている。
次に、2020年分から給与所得控除額・公的年金等控除額 が一律10万円引き下げられ、控除上限額が変更され、また、2020年分から一定の場合に給与所得から所得金額調整控除額を差し引く必要があるなど、給与所得・雑所得の計算誤りに注意が必要だ。さらに、生命保険会社などから、満期金や一時金の受領者は、その収入が一時所得として申告する必要がないか、生命保険会社などから送付された書類で、もう一度確認する必要がある。
競馬など公営競技の払戻金は課税の対象となるので、高額な払戻金を受けた場合には、申告が必要となることがあるなど、一時所得の申告漏れにも要注意だ。そのほか、居住者（非永住者以外の者）は、国内で得た所得と合わせて海外で得た所得（例えば、国外で支払われる預金等の利子や、国外にある不動産の貸付・譲渡による収益など）を申告する必要がある（外国の税務当局に申告した所得も申告が必要となる）。
所得控除関係では、薬局で購入した日用品は、医療費控除の対象にならないことや、高額療養費、高額介護合算療養費、出産育児一時金や生命保険会社・損害保険会社からの入院給付金などで補填される金額は、支払った医療費の額から差し引く必要がある。また、寡婦かひとり親に該当する方は寡婦控除又はひとり親控除が受けられる。ひとり親控除は、2020年分から適用できる控除だが、適用漏れがないよう注意が必要だ。
合計所得金額が1000万円超は配偶者控除及び配偶者特別控除を受けられないなどの適用誤りがあるほか、2020年分から合計所得金額が2500万円を超えている人は、基礎控除を受けることができないなど、基礎控除の記載漏れ・適用誤りがある。税額計算関係では、住宅借入金等特別控除（住宅ローン控除）の適用誤りや、復興特別所得税（原則として各年分の所得税額の2.1％）の記載漏れ、予定納税額の記載漏れなどに注意を呼びかけている。
この件については↓
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/qa/05.htm#q17
