2023-03-14
政府は、罹災証明書の発行を迅速化するため、市町村が被災者の住家に関する被害認定調査の際に固定資産課税台帳等の利用ができるよう災害対策基本法を改正する。同法を含め、住民基本台帳法や戸籍法等7つの改正法を盛り込んだ地方分権一括法案(地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案)が3日に閣議決定され、今国会に提出されている。
市町村では、被災者から申請があったときは、住家の被害等の状況を調査し、その災害による被害の程度(一部損壊から全壊までの6段階)を証明する書面を交付しなければならない。この書面が「罹災証明書」で、被災者への支援金等の給付や融資、税・保険料・公共料金等の減免・猶予、災害救助法に基づく応急仮設住宅の供与等の現物給付などの支援策適用の際に、対象となるかどうかの判断材料として幅広く活用されている。
被害認定調査にあたっては、住家の構造(木造・非木造)や全体構成を示す図面等の情報が必要となるが、現状では、これらの情報が記載された固定資産課税台帳等が地方税法上漏らしてはならない秘密に該当するため利用できない。このため、被災現地での住家の図面作成が必要になるが、住宅の構造など現地では把握困難な場合があり、調査に時間を要することから、罹災証明書の発行が遅延し、被災者の生活再建の遅れにつながっている。
災害対策基本法の改正案では、罹災証明書の交付をする場合、「調査に必要な限度で、その保有する被災者の住家に関する情報を、その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができる」との条文が新設されている。なお、地方分権一括法案では、そのほか、地方自治体が空き家の所有者を特定する戸籍謄本の取得を簡素にするための改正案を盛り込み、空き家の所有者を早く特定できるようにする。
地方分権改革に関する閣議決定及び法律改正等の概要は↓
https://www.cao.go.jp/bunken-suishin/ikkatsu/doc/13ikkatsu/13ikkatsu-gaiyou.pdf