2023-09-19
国税庁は、2023年分の確定申告はマイナンバーカードとe-Taxでさらに便利になるとPRしている。同庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に沿って金額等を入力するだけで、所得税、消費税及び贈与税の申告書や青色申告決算書・収支内訳書等の作成・e-Taxによる送信ができる。2023年分確定申告から確定申告書等作成コーナーで新しいサービスを開始予定だ(2024年1月上旬)。
まず、マイナポータル連携による申告書の自動入力対象が拡大される。マイナポータル連携とは、所得税確定申告の手続きにおいて、マイナポータル経由で、控除証明書等のデータを一括取得し、各種申告書の該当項目へ自動入力する機能だ。2023年分確定申告(2024年1月以降)からは、従来の医療費やふるさと納税、住宅ローン控除関係などに加えて、給与所得の源泉徴収票・国民年金基金掛金・iDeCo・小規模企業共済掛金が対象となる。
マイナポータル連携を利用するには、マイナンバーカードとマイナンバーカード読取対応のスマホ(又はICカードリーダライタ)が必要となる。また、「給与所得の源泉徴収票」の情報が自動入力の対象になるためには、勤め先(給与等の支払者)が税務署にe-Taxで給与所得の源泉徴収票を提出していることが必要となる(「年間の給与等の支払金額が500万円を超えるもの」などの提出要件がある)。
次に、インボイス発行事業者の消費税の申告書も対応する。消費税納税額を売上税額の2割に軽減するいわゆる「2割特例」の申告書も作成することができるようになる。簡易課税制度や「2割特例」の申告書を作成する場合、売上(収入)金額等の入力だけで税額等が自動計算される。「2割特例」は、インボイス制度を機に免税事業者からインボイス発行事業者として課税事業者になる事業者が対象となる。
したがって、基準期間における課税売上高が1千万円を超える事業者、資本金1千万円以上の新設法人、調整対象固定資産や高額特定資産を取得して仕入税額控除を行った事業者など、インボイス発行事業者の登録と関係なく事業者免税点制度の適用を受けないこととなる場合や、課税期間を1ヵ月又は3ヵ月に短縮する特例の適用を受ける場合などについては、「2割特例」の対象とはならない。
この件については↓
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/r5_smart_shinkoku/index.htm