2017-07-10
人事院・国税庁がこのほど公表した2017年度国税庁経験者採用試験(国税調査官級)の 受験案内によると、同年度の採用予定数は約220人で、前年度の185人(採用予定段階200人)に続く大量採用となる。受験資格は、2017年4月1日現在において、大学等を卒業した日又は大学院の課程等を修了した日のうち最も古い日から起算して8年を経過した者。試験申込は、インターネットにより8月4日から8月17日まで受け付ける。
第1次試験は10月1日、合格発表は10月25日。第2次試験は11月3、4、5、11、12日の指定する1日で、合格発表は11月22日。第3次試験は12月上旬で指定する1日。最終合格発表は12月19日で、2018年4月1日付の採用となる。過去に実施した同試験での採用者数は、2009年度9人→11年度21人→14年度15人→15年度24人。対して15年度185人、16年度の採用予定数220人は、桁違いの採用者数となる。
最終合格者は、採用候補者名簿(1年間有効)に記載され、国税庁では、この名簿の中から採用者を決定し、採用は、原則として2018年4月となる。国税庁職員の採用は、税務職員試験・国税専門官試験による新規採用が基本だが、国税庁職員の年齢構成をみると、戦後の大量採用の波がそのまま残って30歳代が谷にあたり少ないことから、これを是正するため社会人経験者の採用を大幅に増やすことにしたもの。
国税庁の年代別職員構成の現状は、40歳~50歳代前半はほぼすべての年齢で1500人を超え、20歳代後半も1000人を超えているが、30歳代はほぼ1000人を下回っている。国税庁職員の採用は、税務職員試験・国税専門官試験による新規採用が基本だが、30歳代を中心に職員構成に大きな歪みを生じていることから、これをカバーするため前年度試験から社会人経験者の採用を大幅に増やしている。
事務官からスタートする税務職員試験・国税専門官試験採用者とは異なり、国税調査官級での採用となる。このため、職務経験を通じての高い知識や能力が求められる。法人等の財務・経理・税務に関する事務や金融機関等での貸付け・資金運用等に関する職務、税理士・公認会計士等の業務の補助の職務、ITパスポートや英語検定1級など電子取引や国際取引の税務調査での有用な資格の持ち主等の人材を求めている。
国税庁経験者採用試験(国税調査官級)の試験概要は↓
http://www.nta.go.jp/soshiki/saiyo/saiyo05/shiken/index.htm