海外旅行会社に対する役務の提供は消費税の対象

国税庁はこのほど、質疑応答事例の中で、国内の旅行会社が、訪日旅行ツアーを主催する海外の旅行会社に対して、日本国内における飲食や宿泊、運送等の旅程部分に係る各種のサービス提供機関を手配する役務を提供する取引は輸出免税の対象とはならず、消費税の課税対象となることを明らかにした。これは、旅行業法に基づく旅行業等を目的とする日本法人からの照会に回答したもの。

日本法人は、日本国内に支店等を有しない海外の旅行会社が主催する訪日旅行ツアーを行うに際して、その海外の旅行会社に対し、訪日旅行客の国内における飲食場所、宿泊先、交通手段等を確保し、これらを組み合わせて提供する取引を行っている。そこで、このような訪日旅行ツアーを主催する海外の旅行会社に対して日本国内の旅程部分に係る役務を提供する取引は、輸出免税の対象となるのかを照会した。

具体的に同社は、訪日旅行ツアーのうち、国内の旅程部分の日程、訪日旅行客の飲食、宿泊、運送等の役務の内容、海外の旅行会社が支払うべき対価を定めた旅行計画を作成し、レストラン・ホテル・交通機関等の各種サービス提供機関との間で、その訪日旅行客への提供に必要と見込まれる役務の提供に係る契約を締結しており、ツアー終了後に、その訪日旅行客に対して飲食、宿泊、運送等の役務が提供されたことへの対価を受けている。

この日本法人からの照会に対し、照会の取引は、「国内における飲食、宿泊、運送等の旅行素材の組合せを企画し各種サービス提供機関を手配することによりこれを海外の旅行会社が確実に利用できるようにする」という役務を提供するものであると考えられるとした上で、この役務は、国内に所在する資産に係る運送又は保管及び国内における飲食又は宿泊に類するものであると指摘。

かつ、海外の旅行会社がこの役務の提供により直接享受する便益は、国内においてでなければ享受することができないものであるから、その役務の提供は、消費税法施行令第17条第2項第7号イ及びロに掲げるものに準ずるもので、国内において直接便益を享受するものとして、同号ハに該当することとなるから、照会の取引は、輸出免税の対象とはならず、消費税の課税の対象となると回答している。