2017年度ふるさと納税、寄附額は過去最高の3653億円

総務省が全ての地方団体(1788団体)を対象に実施した「ふるさと納税に関する現況調査」結果(有効回答数:都道府県47団体、市区町村1741団体)によると、今年3月までの1年間(2017年度)におけるふるさと納税の寄附額は3653億1667万円にのぼり、前年度の約1.28倍、寄附件数も1730万1584件で前年度の約1.36倍となったことが明らかになった。寄附額は5年連続で過去最高を更新している。

ふるさと納税は、自分の生まれた故郷や応援したい自治体に対する寄附金のうち2000円を超える部分について、一定の上限まで、原則所得税・個人住民税から全額が控除される。寄附件数や寄附額が増加した背景には、寄附者に送る返礼品の充実に加え、2015年度税制改正での個人住民税等が減税される寄附上限額の約2倍に引上げや、5つの自治体まで確定申告不要とする「ふるさと納税ワンストップ特例制度」の導入などがあるとみられる。

地方団体別にみると、受け取った寄附額が最も多かったのは「大阪府泉佐野市」で135億3300万円(寄附件数86.2万件)、以下、「宮崎県都農町」79億1500万円(同43.0万件)、「宮崎県都城市」74億7400万円(同52.3万件)、「佐賀県みやき町」72億2400万円(同12.2万件)、「佐賀県上峰町」66億7200万円(同51.0万件)、「和歌山県湯浅町」49億5100万円(同32.6万件)、「佐賀県唐津市」43億8900万円(同38.4万件)と続く。

また、都道府県別にみると(域内市区町村分も含む)、受け取った寄附額が最も多かったのは「北海道」で365億300万円(寄附件数220.3万件)、以下、「佐賀県」315億4700万円(同171.2万件)、「宮崎県」249億300万円(同155.3万件)、「山形県」226億1100万円(同132.0万件)、「大阪府」200億7500万円(同99.4万件)と続く。ちなみに、「東京都」は22億6400万円(同19.2万件)だが、寄附額は前年度の2.6倍に増えている。

なお、ふるさと納税を募集する際の使途(ふるさと納税を財源として実施する事業等)が「選択できる」団体は94.5%で、選択できる範囲は「分野」が90.0%、「具体的な事業」が14.3%だった。また、2017年度のふるさと納税受入等に伴う「返礼品の調達に係る費用」は、全団体合計で1406億1500万円となっており、ふるさと納税寄附額(3653億1667万円)に占める割合は38.5%(その他郵送費や事務費等を含めると55.5%)だった。

同調査結果は↓
http://www.soumu.go.jp/main_content/000562702.pdf