2018-10-26
ビール酒造組合と発泡酒の税制を考える会が、ビール・発泡酒・新ジャンル商品のうち少なくとも1つは飲んでいる20~69歳の男女1000人を対象に6月に実施した「『ビール』、『発泡酒』、『新ジャンル商品』の飲用動向と税金に関する調査」結果によると、2019年10月に消費税が10%に引き上げられれば、ビール愛飲家のおよそ3人に1人が「飲酒量を減らすか飲むのを止める」と考えていることが明らかになった。
調査結果によると、酒類購入時には酒税に加えて消費税が併課されているが、消費税が引き上げられたなら酒税はどうすべきかについては、最も多いのが「消費税引上げ相当分は減税すべき」で49.5%とほぼ半数を占めた。これに、「消費税引上げ分以上は減税すべき」(17.9%)や「消費税引上げ分まるまるではないが若干は減税すべき」(19.8%)などを加えた“減税すべき”との意見は87.2%と大多数を占めている。
また、2019年10月に消費税が8%から10%に上がった際、今現在主に飲んでいる酒類の飲用量や飲用する酒類に変化があるかどうかについて聞いてみたところ、ビール愛飲家では、「現在と変わらない」が6割強(62.1%)を占めたが、「減る」が28.0%、「飲むのをやめる」が3.1%、「他の酒類に変える」が2.1%となり、およそ3人に1人(33.1%)が減飲又は止めると、“ビール離れ”の意向を示している。
また、発泡酒愛飲家では、「現在と変わらない」がやはり6割強(63.7%)で、「減る」が22.5%、「飲むのをやめる」が6.4%、「他の酒類に変える」が3.0%と、ビール同様に3割強(31.9%)が“発泡酒離れ”の意向を示した。これに対し新ジャンルは、「現在と変わらない」が66.7%で、「減る」(19.7%)、「飲むのをやめる」(3.7%)、「他の酒類に変える」(2.5%)などの“新ジャンル離れ”は25.9%と4人に1人程度にとどまっている。
なお、日本の「ビール」、「発泡酒」の税負担率は、主要先進国のビールの税負担率に比べて突出して高くなっているが、そのことを「知っていた」(54.0%)は半数を超えている。また、2017年度税制改正により、2026年10 月に「ビール・発泡酒・新ジャンル商品の税額が一本化される」が、このことについて「詳しく知っている」(13.0%)、「聞いたことはある」(41.5%)を合わせると、認知率は過半数(54.5%)を占めている。