国交省、消費税率引上げに伴う住宅取得支援策をPR

消費税率10%への引上げが実施される2019年10月までいよいよ1年を切ったが、各省庁はこれに伴う軽減税率等の制度説明とともに各種支援策についての周知を図っている。国土交通省でもこのほど、消費税率引上げに伴い、すまい給付金の拡充や贈与税非課税枠の拡充など、既に措置されることが決定している住宅取得支援策について、配布チラシを作成するなどして改めて周知広報を始めた。

この周知広報は、注文住宅の請負契約等に関して消費税引上げ時の経過措置が設けられており、来年3月31日以前に請負契約を締結していれば、原則引渡しが同年10月1日以降となっても消費税率は8%が適用されることから、駆込み需要と反動減の発生に関する動きが想定されるため、住宅の取得を検討している消費者に対し、早い段階から支援策の内容等について正確な情報を提供し、正しく理解してもらうための措置。

すまい給付金は、消費税アップ後に住宅購入した人の負担を減らすために導入された制度で、住宅ローン減税が拡大された恩恵を十分に受けられない人に、給付金が支払われるものだが、チラシでは、そのすまい給付金についても、2016年11月28日に施行された消費税率の引上げ時期を変更する関係法律により対象期間が延長されており、さらに税率引上時には給付額が最大50万円(現行30万円)に増額されることをPRしている。

消費税率10%時の給付額の計算例をみると、例えば、年収650万円の夫(持分割合3/4)、専業主婦で収入ナシの妻(持分割合1/4)の夫婦の場合、夫は「(年収600万円超675万円以下の)給付基礎額20万円×持分割合3/4=給付額15万円」、妻は「(年収450万円以下の)給付基礎額50万円×持分割合1/4=給付額12.5万円」で、夫婦合わせて27.5万円の給付金がもらえる。

また、住宅ローン減税や贈与税非課税枠の拡充等についてもわかりやすく説明している。住宅ローン減税は、控除対象借入限度額が長期優良住宅・低炭素住宅は5000万円、一般住宅は4000万円に拡充されている。なお、先月15日の臨時閣議における「消費税引上げとそれに伴う対応」を踏まえて、政府では、消費税率引上げ後の住宅購入等について、メリットが出るよう施策を準備することとしている。

http://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000133.html