2019-04-02
2019年度税制改正関連法が3月27日に成立したことに伴い、国税庁は、同年度税制改正等において、国税関係手続きの簡素化が図られることとなったことをＰＲしている。納税者の利便性向上を図る観点から、国税当局が他の添付書類や行政機関間の情報連携等で記載事項の確認を行うことにより、2019年4月1日以後に提出する一定の申告・届出等については、住民票の写し等の各種書類の添付が不要となっている。
まず、所得税申告（確定申告書及び修正申告書）では、(1)給与所得、退職所得及び公的年金等の源泉徴収票、(2)オープン型の証券投資信託の収益の分配の支払通知書、(3)配当等とみなされる金額の支払通知書、(4)上場株式配当等の支払通知書、(5)特定口座年間取引報告書、(6)未成年者口座等につき契約不履行等事由が生じた場合の報告書、(7)相続財産に係る譲渡所得の課税の特例における相続税額等を記載した書類、などが添付不要とされる。
次に、相続時精算課税の贈与税申告、障害者非課税信託申告、税理士試験受験資格認定申請、税理士試験免除申請においては、住民票の写しが、内国普通法人等の設立届出においては、定款等の写し以外の書類（「法人課税信託の受託者となった旨の届出書」提出の際は信託行為の写し以外の書類）が、外国普通法人となった旨の届出においては、定款等の和訳以外の書類が、それぞれ添付不要となっている。
さらに、（公益法人等の）収益事業の開始等の届出では、定款等の写し・貸借対照表以外の書類が、手続委託型輸出物品販売場許可申請では、承認免税手続事業者の承認通知書の写しがそれぞれ添付不要となる。以上の対象手続きに係る添付不要とする書類については、納税者に保存義務はない。なお、「相続時精算課税の贈与税申告」については、2020年1月1日以後に贈与により取得する財産に係る贈与税に適用される。
また、納税者の申告等の手続きを簡素にするため、本年4月1日以後に提出する、2019年分以後の所得税の確定申告書については、「所得控除額が年末調整で適用を受けた額と異動がない場合には、その合計額のみの記載とすることができる」と記載事項が見直された。そのほか、納税者の利便性向上を図る観点から、本年4月1日以後に提出する一定の届出等については、提出先が一元化（提出不要も含む）されている。
この件については↓
http://www.nta.go.jp/information/other/tetuzuki_kansoka/index.htm
