2019-05-14
人事院が公表した2019年度の税務職員採用試験の受験案内によると、採用予定数が約685人であることが分かった。2015年度以降4年間続いていた約800人の採用予定数が100人程度減ることになる。国税庁の新規採用職員は、幹部職員となるいわゆるキャリア組と経験者採用試験による者もいるが、主力は大学卒業程度を対象とする国税専門官採用試験と、高校卒業程度を対象とする税務職員採用試験による者となる。
民主党政権下で2011~2013年度まで行われた国家公務員の新規採用抑制方針を受け、国税庁でも国税専門官の採用減とともに税務職員新規採用者数を減らし、11年度384人、12年度187人、13年度372人と厳しい採用となっていた。しかし、自民党政権となってからは14年度に716人を採用したのを皮切りに、反動で減員分を補う採用が続いていた。2019年度の採用予定数の減少は、この増員が一段落したものと思われる。
2019年度採用試験合格者の国税局採用は2020年4月なので採用年度は2020年度になる。採用されると税務大学校に入校し、普通科80期生として1年間の全寮制の研修後、各税務署に配属される。給与は、研修期間中は行政職棒給表(一)1級5号棒の棒給月額14万7100円(2017年度の場合)が支給され、卒業すると税務職棒給表1級7号棒の棒給月額16万9100円(同)が支給される。この他諸手当が支給される。
受験資格は、2019年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して3年を経過していない者及び2020年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業する見込みの者。また、人事院がこれに準ずると認める者。ただし、日本国籍を有しない者等は受験できない。2019年度採用試験は、受付期間が6月17日~26日までで原則インターネットによる申込みとなる。
1次試験(学科)を9月1日に行い、10月3日に合格者発表。2次試験(人物試験・身体検査)を10月9日~18日までの間の指定された日に行い、最終合格者は11月12日に発表される。なお、人事院が昨年11月に公表した2018年度税務職員採用試験(高校卒業程度)の実施状況によると、合格者数は1496人(うち女性576人)で、5年連続1000人を超えた。試験申込者数は8011人だったので合格倍率は5.4倍だった。