2019-06-25
博報堂が、20~60代の男女を対象に3月後半に実施した「消費増税前後の意識・行動についての調査」結果(有効回答数2369人)によると、本年10月から食品及び定期購読の新聞・雑誌を除く商品に関して、8%から10%に消費税が引き上げられる予定だが、「前回増税時と比べて負担を感じる」と答えたのは全体の71.3%だった。特に、女性20~40代で負担を感じる割合が高く、子育て世代の生活への影響が想定される結果となった。
2019年10月に予定されている消費増税について、前回増税時(2014年4月)よりも家計への負担が大きいかどうかを5段階で聴取したところ、全体では「そう思う」が46.8%、「ややそう思う」が24.5%となり、合計で71.3%が「負担が大きい」と回答した。この傾向は男性より女性で顕著であり、特に20代女性で76.7%、30代女性で77.7%、40代女性で81.6%と、8割近くが前回より負担が大きいと感じている。
負担意識が高い理由は、全体では「以前と比べて、収入が減った/少ないから」が48.0%でトップ、「ライフステージの変化によりお金がかかるようになった」(38.3%)、「欲しいもの・サービスへの出費が多くなった」(25.1%)が上位3項目。ただし、20~40代女性では、「ライフステージの変化によりお金がかかるようになったから」が20代女性50.0%、30代女性50.6%と5割を超え、40代女性も43.5%でトップに挙げられている。
増税を踏まえて自分が実践すると思う行動は、1位「なるべく外食などを控えて、自炊・内食をする」(34.4%)、2位「お金のかからない暇つぶしをする」(29.7%)といった節約(「守り」の)行動のほかに、3位「平日の夜や休日に、副業・小金稼ぎをする」(21.0%)という収入を増やす「攻め」の行動も上位に挙がった。特に、「自炊・内食」は女性全体で高く、「お金のかからない暇つぶし」、「副業・小金稼ぎ」は女性20代・30代で高い。
現在の決済方法と増税後の決済方法について、全体を100としたときの決済方法は、「現金」が現在の51.0%から、増税後は40.5%に低下。反面、「クレジットカード」は現在の32.9%に対して、増税後は5.4ポイント上昇し38.3%に。「電子マネー」も現在の11.0%から13.0%に、「電子決済サービス」も3.0%から5.4%に上昇する。お金の支払い方についても、増税後に新たな行動が増えることが想定されている。
同調査結果は↓
https://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2019/06/20190617.pdf