18歳意識調査、消費税「8%が妥当」が25.1%で最多

日本財団は、本年10月からの消費税引上げを前に全国の17歳~19歳の男女1000人を対象に7月下旬に「消費税をテーマに18歳意識調査」を実施した。この結果によると、消費増税については、「8%が妥当」と現状維持を望む意見が25.1%で最も多く、次いで「8%から下げるべき」(22.0%)、「10%が妥当」(21.8%)が多く、意見が分かれる。「10%より高くすべき」との回答が4.9%あった一方で、「消費税を廃止すべき」が9.6%あった。

「8%が妥当」や「8%から下げるべき」との回答理由は、「10%は高すぎる」、「家計が苦しくなる」などの声や、「税が何に使われているのか明確ではないから」など税収が有効に使われているのか疑問視する声が多く挙がった。また、「上げたところで景気が良くならない」、「福利厚生が良くならない」など消費税が上がることによる経済的な変化や利益を実感できないという意見が目立つ。

「10%が妥当」の理由としては、海外の消費税が高い国を参考にし、税率を上げた分、教育や医療の無料化など社会保障の充実に充てるべき、という声が目立つ。それは「10%より高くすべき」と回答した層も同様。そのほか、「財政難だから仕方ない」という、現在の経済状況を考えると仕方ないという意見も挙がった。「消費税を廃止すべき」との理由では、「昔はなかったんだから大丈夫」や「税込価格は計算が大変」という意見もみられた。

本年10月1日から実施される予定の消費増税に伴い、経過措置として軽減税率制度が導入されるが、この制度の理解度については、「はい」が41.1 %と、軽減税率制度を理解している人は半数以下。「いいえ」が27.6%、「分からない」が31.3%だった。軽減税率制度とは消費増税に伴い、特定の品目については税率を8%のまま据え置く制度だが、この消費税の経過措置の賛否は、「賛成」が36.2 %、「反対」が34.9 %と、意見が拮抗している。

軽減税率に「賛成」の理由(複数回答)は、「生活必需品は据置きだから」(48.3%)、「低所得者向けの対策がとられている」(33.4%)、「贅沢品を消費する人から税を多く徴収できる」(29.3%)が上位に挙がった。一方、「反対」の理由(同)は、「生活必需品、外食と飲食料品の定義が曖昧」(58.7%)が最多、次いで「飲食料のほか、特定の新聞だけが対象となっている点が不自然」(40.4%)と、10%と8%の区分の仕方に疑問を持つ意見が多い。

同調査結果の概要は↓
https://www.nippon-foundation.or.jp/app/uploads/2019/08/wha_pro_eig_81.pdf