マイナポイント活用の消費活性化策を来年7月から実施

政府はこのほどデジタル・ガバメント閣僚会議(議長・菅義偉官房長官)で、マイナンバーカードの普及に向け、マイナポイントを活用した消費活性化策や健康保険証としての利用等に取り組む具体的なスケジュール・取組方針を決定した。マイナポイント(マイナンバーとは別のIDであるマイキーIDにより管理するポイント)を活用した消費活性化策は、消費税率引上げに伴う需要平準化が目的。

マイナンバーカードを取得しマイキーIDを設定した利用者が、「〇〇ペイ」等の民間のキャッシュレス決済手段で一定金額を前払いした場合、前払い分にプレミアム分(国が負担)を加えたポイントが付与される。臨時・特例の措置で、本年10月開始のポイント還元事業終了後の来年7月から実施する。ポイント利用は、店舗での買物のスマホによるQRコード決済やオンラインショップ等での利用が考えられている。

消費税率引上げに伴う需要平準化策は、住民税非課税者や学齢3歳未満の子がいる世帯を対象に「低所得者・子育て世帯向けプレミアム付商品券」を本年10月から2020年3月末まで、また、キャッシュレス決済手段を用いて支払いを行う消費者等を対象に「中小・小規模事業者の店舗での消費者へのポイント還元等の支援策」を10月から2020年6月末まで実施する。マイナポイントの活用は、ポイント還元終了後に一定期間実施する。

一方、2021年3月末から本格運用を開始するマイナンバーカードの健康保険証としての利用は、2023年3月末までに概ね全ての医療機関等での導入を目指す。現状約13.9%(2019年7月1日現在)にとどまっているマイナンバーカードの交付率だが、政府は、消費活性化策や健康保険証としての利用等の取組みにより、2022年度中にはほとんどの住民がマイナンバーカードを所有することを想定している。