審査請求書の提出期限の延長等に関するFAQを公表

国税不服審判所は18日、新型コロナウイルス感染症の影響により、審査請求書の提出期限までに審査請求書の提出が困難な納税者のために、個別の申告期限延長の手続き等について取りまとめたFAQを公表した。そこでは、新型コロナ感染症の影響により、審査請求書をその提出期限までに提出できないやむを得ない理由がある場合には、個別に申請することにより提出期限の個別延長が認められることを明らかにしている。

新型コロナ感染症に感染したような場合だけでなく、審査請求人(法人の場合は、その法人の代表者等)が、感染拡大防止のため外出を控えており、審査請求書の作成・提出が困難である場合などやむを得ない理由により審査請求書を提出期限までに提出できない場合にも、提出期限の個別延長が認められる。ただし、相続税に係る審査請求においては、個別の申請により提出期限が延長されるのは、申請を行った相続人等のみとなる。

審査請求書の提出期限の個別延長が認められた場合には、その審査請求書の提出期限は、原則として審査請求書の提出日となる。また、個別延長する場合に必要な手続きは、審査請求書の次葉の「⑬正当な理由がある場合」欄に、「新型コロナによる不服申立期間の延長申請」である旨を付記すればよく、別途、申請書等の提出は不要だ。個別延長の申請が認められた場合には、審判所の担当官から電話等の方法により、連絡がくる。

審査請求書の提出については、審判所の窓口に持参して提出する方法のほかに、郵便又は信書便による提出やe-Taxによる提出もあるので、審判所まで行く必要はない。また、既に審査請求をしているケースで、新型コロナ感染症の影響により、「面談日を延期したい」場合や、「反論書等の提出期限までに提出できない」場合には、電話等により担当審判官に連絡を取り、面談日の延期や反論書等の提出期限の延長について、直接相談すればいい。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、「面談日や反論書の提出が、当初の予定よりも相当遅れている」と言われているが、今後の審理予定については、今般の新型コロナ感染症の影響により、審理手続き等に遅延が生じ得ることに注意を呼びかけている。また、審判所では、審査請求事件の標準審理期間を1年と定めているが、現在の状況を踏まえ、柔軟に対応しつつ、適正・迅速に事件処理を進めていくとしている。

「審査請求書の提出期限の延長等に関するFAQ」は↓
https://www.kfs.go.jp/kansensho/pdf/1320009-001.pdf