2021-09-09
国土交通省が公表した2022年度税制改正要望では、社会経済活動の確実な回復と経済好循環の加速・拡大に向けて、住宅ローン減税等の住宅取得促進策に係る所要の措置や土地に係る固定資産税における所要の措置、カーボンニュートラルポートの形成に向けた低炭素化荷役機械等に係る特例措置の創設、省エネ性能に優れた住宅の普及促進に係る特例措置の延長等などを求めた。
住宅ローン減税等の住宅取得促進策に係る所要の措置では、住宅投資の波及効果に鑑み、昨年12月8日に閣議決定された経済対策を含むこれまでの措置の実施状況や今般の新型コロナウイルス感染症拡大及びまん延防止のための措置等による影響を含めた今後の経済情勢等を踏まえ、2050年カーボンニュートラルの実現等を図る観点も含め、必要な検討を行い、所要の措置を講じるよう要望している。
具体的には、来年3月末に適用期限を迎える住宅ローン減税(借入限度額:4000万円(長期優良住宅等の場合は5000万円)、控除率1%、控除期間:最大13年間)、住宅取得等資金に係る贈与税非課税措置(非課税限度額:1000万円(質の高い住宅は1500万円))、新築住宅に係る固定資産税の減額措置(戸建て3年間、マンション5年間:1/2減額)、認定住宅の投資型減税などについての延長等を掲げている。
また、新型コロナ感染症により社会経済活動や国民生活全般を取り巻く状況の大きな変化を踏まえ、納税者の負担感に配慮するため、2021年度は評価替えを行った結果、税額が上昇する全ての土地について、2020年度税額に据え置く措置が講じられたが、2022年度は、2021年度評価替えの結果が反映され、大きく地価上昇した地点を中心に、固定資産税負担が増加する見込みがあるため、必要な検討を行い所要の措置を講じることを盛り込んだ。
そのほか、建設投資の促進や不動産取引の活性化を図る必要があるとして、工事請負契約書及び不動産譲渡契約書に係る印紙税の特例措置の2年間延長や、カーボンニュートラルポート(CNP)の形成を促進するため、港湾管理者が作成するCNP形成計画に定められた事業を実施する者が国の補助を受けて取得した低炭素化荷役機械等に係る固定資産税の特例措置(課税標準を10年間半分に軽減)の創設などを求めている。
2022年度国土交通省税制改正要望事項は↓
https://www.mlit.go.jp/page/content/001420200.pdf