2022-01-21
新型コロナ感染拡大の影響による外出自粛の反動からか「ふるさと納税」の寄附が盛んになっている。こうした需要を取り込もうとふるさと納税のポータルサイトもお得なキャンペーンを展開しており“ふるさと納税市場”が俄かに活気づいている。こうした中、ふるさと納税の返礼品と並んで注目されているのがふるさと納税の申告手続きだ。2021年分の確定申告から、ふるさと納税(寄附金控除)の手続きがまた簡素化される。
寄附金控除の適用を受けるためには、確定申告書に特定寄附金の受領者が発行する寄附ごとの「寄附金の受領書」の添付が必要だが、ふるさと納税については2021年分の確定申告から、特定寄附金の受領者が地方団体であるとき(ふるさと納税であるとき)は、寄附ごとの「寄附金の受領書」に代えて、特定事業者が発行する「寄附金控除に関する証明書」を添付することができることとされた。
「寄附金控除に関する証明書」を発行することのできる特定事業者とは、地方公共団体と特定寄附金の仲介に関する契約を締結している者であって、特定寄附金が支出された事実を適正かつ確実に管理することができると認められるものとして国税庁長官が指定した者とされている。「寄附金控除に関する証明書」には、寄附者の住所氏名のほか、年間寄附額、寄附番号、寄附年月日、寄附先の名称及び法人番号等が記載されている。
そこで、同じ特定事業者のポータルサイトを利用して複数の自治体に寄附した場合、「寄附金控除に関する証明書」1枚で確定申告できるということになる。2021年11月12日現在、特定事業者は「ふるなび」、「さとふる」、「楽天ふるさと納税」など14社。国税庁HPに特定事業者一覧が掲載されているので、自分が利用しているふるさと納税のポータルサイトが対象事業者になっているか確認しておくとよい。
「寄附金控除に関する証明書」は、特定事業者のポータルサイトからダウンロードして電子データで取得することができ、そのデータをそのままe-Taxの確定申告書に添付して送信することができる。しかも、確定申告書等作成コーナーでは、証明書データを自動反映させて控除額の計算を行うことができるため、個々のデータを入力する必要がなく大変便利だ。
また、特定事業者のポータルサイトからダウンロードした証明書データを国税庁が提供するQRコード付証明書等作成システムで読み込み、これをプリントアウトした書類を確定申告書に添付して申告する方法や、郵送で交付を受けた証明書を確定申告書に添付して申告する方法でも申告可能となっている。
この件については↓
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kakutei/koujyo/kifukin.htm