2022-02-28
確定申告というと所得税に目が向きがちだが、「贈与税」もお忘れなく！ 贈与税の申告と納税は、原則、財産をもらった人が、もらった年の翌年の2月1日から3月15日（コロナの影響で申告困難な場合は個別申請で4月15日）までにすることになっている。申告書は、ｅ－Ｔａｘを利用して提出（送信）する方法のほか、郵便や信書便による送付または税務署の時間外収受箱へ投函する方法により提出することができる。
申告期限までに申告しなかった場合や実際にもらった額より少ない額で申告した場合には、本来の税金のほかに加算税がかかる。また、納税が期限に遅れた場合は、その遅れた税額に対して延滞税がかかることになるので留意が必要だ。贈与税の申告書の提出先は、原則、贈与を受けた人の住所を所轄する税務署となる。納税については、現金納付以外にも、下記のように、色々な方法がある。
それは、(1)ｅ－Ｔａｘで納付する場合は、自宅等からインターネットを利用して納付できる。(2)クレジットカード納付は、インターネットを利用して専用のＷｅｂ画面から納付することができる。(3)国税をコンビニエンスストアで納付することができる。現金で納付する場合は、現金に納付書を添えて、金融機関（日本銀行歳入代理店）または住所地等の所轄の税務署の納税窓口で納付する。
また、一度に多額の納税をすることが難しい場合には、延納という納税方法がある。この延納は一定の条件の下に5年以内の年賦により納税する方法だ。延納を受けるには、イ．申告による納付税額が10万円を超えていること、ロ．金銭で一度に納めることが難しい理由があること、ハ．担保を提供すること、の3要件全てに当てはまることが必要となる。ただし、延納税額が100万円以下で延納期間が3年以下の場合、担保は必要ない。
延納の手続きは、延納しようとする贈与税の納期限または延納申請期限までに、延納申請書に担保提供関係書類を添付して所轄税務署長に提出することが必要だ。税務署長は延納申請書に基づいて延納の許可または却下をする。延納できることになった税金には年率6.6パーセントの利子税がかかる。また、各年の延納特例基準割合が7.3パーセントに満たない場合の利子税の割合は、次の算式により計算される割合（特例割合）が適用される。
算式は、「6.6％×延納特例基準割合÷7.3％」。0.1パーセント未満の端数は切り捨て、その割合が0.1パーセント未満の割合である場合は年0.1パーセント。延納特例基準割合とは、各分納期間の開始の日の属する年の前々年の9月から前年の8月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平均金利の合計を12で除して得た割合として各年の前年の11月30日までに財務大臣が告示する割合に、年0.5パーセントの割合を加算した割合だ。
