2022-03-01
2021年分所得税の確定申告期限は3月15日(個別申請で4月15日まで延長可能)まで。すでに申告を済ませた方は、申告内容を再点検することも必要だ。申告して支払った税金が少ない場合は、後で修正申告して足りない税金を納めることになる。また、確定申告で税金を払いすぎていたことに気づき還付してもらうための更正の請求の期限は法定申告期限から5年間だが、早めの手続きがお勧めだ。
申告して納めた税金が少なかった場合、申告期限の3月15日(個別申請で4月15日まで)に申告書を再提出すればいい。所得税法では、申告書が2枚以上提出された場合は、最後に提出した申告書を優先することになっている。ただし、これには「税務署の事務に支障がない限り」という要件があるので、大幅に内容が変わるようなケースでは、修正申告書を提出することにならざるを得ないこともある。
申告期限後に足りない税金を払うことになる場合でも、税務署の調査を受ける前に納税者が自主的に修正申告すれば過少申告加算税はかからない。過少申告加算税の金額は、新たに納めることになった税金の10パーセント相当額となる。ただし、新たに納める税金が当初の申告納税額と50万円とのいずれか多い金額を超えている場合、その超えている部分については15パーセントになる。
しかし、税務調査や税務署の指摘などがあって不足税額を払う場合は、50万円までは5パーセント、50万円を超える部分は10パーセントの割合を乗じた金額の過少申告加算税がかかる。また、確定申告が期限後申告の場合は無申告加算税がかかる場合がある。無申告加算税は、原則として、納付すべき税額に対して、50万円までは15パーセント、50万円を超える部分は20パーセントの割合を乗じて計算した金額となる。
なお、税金を払いすぎてしまった場合は、申告期限から5年以内であれば更正の請求をして納め過ぎた税金を還付してもらうことができる。今年申告したものは5年後までと余裕があるが、納めすぎの税金があることなどに気付いたときは、早めに手続きすることをお勧めしたい。子どもの代わりに払った国民年金保険料の控除忘れや扶養控除の適用間違いなどがないか、確定申告内容の再チェックも必要だろう。