2022-03-22
人事院がこのほど発表した2021年1年間における国家公務員の懲戒処分の状況によると、同期間に何らかの懲戒処分を受けた一般職の国家公務員は、前年同期に比べ18人増加の252人だったことが明らかになった。2021年の処分数は4年ぶりの増加となる。処分数(252人)の在職者数(30万653人)に占める割合の全府省等平均は、0.08%(前年0.08%)と前年と同じ割合だった。
処分数を府省等別にみると、「法務省」が60人(前年比▲2人)で全体の23.8%を占めて最も多く、次いで「国税庁」が40人(同2人増)で続き、以下、「総務省」の24人(同23人増)、「国土交通省」の22人(同▲12人)、「厚生労働省」の21人(同4人増)、「海上保安庁」の19人(同▲14人)などとなっている。このうち国税庁は、2年ぶりの増加となり、構成比でみると、「国税庁」は15.9%を占めている。
処分を事由別にみると、窃盗、暴行等の「公務外非行関係」が85人と全体の約34%を占めて最も多く、次いで、欠勤、勤務態度不良等の「一般服務関係」が64人、倫理法違反等の「収賄・供応等関係」が33人、業務処理不適正、報告怠慢等の「通常業務処理関係」が28人、「交通事故・交通法規違反関係」が25人、「横領等関係」が10人、「監督責任関係」6人、紛失、不正取扱等の「公金官物取扱関係」が1人の順となっている。
その処分内容は、最も重い「免職」が20人、「停職」が50人、「減給」が115人、「戒告」が67人だった。国税庁の40人の処分内容は、「免職」が1人(前年4人)、「停職」が6人(同6人)、「減給」が23人(同22人)、「戒告」が10人(同6人)で、処分で一番重い免職の人数は前年より3人減少している。また、国税庁の処分数(40人)が在職者数(5万8320人)に占める割合は0.07%(同0.07%)だった。