実施予定の「イベントワクワク割」の給付は一時所得

経済産業省は、政府が間もなく実施する予定の「イベントワクワク割」で個人が受ける給付について一時所得に該当することを、同事業の説明サイトで明らかにした。イベントワクワク割とは、新型コロナウイルスワクチン接種者などを対象にイベントなどのチケット代金を割り引く事業。2021年に終了した「GoToイベント」を引き継ぐ内容だが、特典を受けるには、ワクチン接種証明書などの提示が求められる。

事業を利用してチケットを購入した場合、給付額の課税処理が気になる。経産省によると、消費税は、不課税となるが、消費者個人の一時所得として所得税の課税対象となる。一時所得については50万円の特別控除が適用されるので、他の一時所得(懸賞や福引きの賞金品や競馬や競輪の払戻金等)とされる金額とイベントワクワク割事業による給付額との合計額が年間50万円を超えない限り、消費者個人の課税所得は生じないことになる。

イベントワクワク割は、チケットの割引等により新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって甚大な影響を受けている文化芸術やスポーツに関するイベントの需要喚起を目的に、ワクチン接種証明や検査証明などを活用した支援を行うことで消費者が安心してイベントに参加できる環境を醸成していくとともに、文化芸術やスポーツに関するイベント関係者に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策の定着を促す政府の施策。

対象イベントは、音楽コンサート、スポーツ観戦、伝統芸能、演劇、美術館、博物館、映画館、遊園地・テーマパーク等で、登録チケット販売事業者を通じてチケット1枚あたり通常価格の2割分(原則2000円が上限)を消費者に給付する(公演ごとの購入1回あたりのチケットの上限は5枚)。チケットの割引を得るためには、ワクチン接種歴またはPCR検査等の検査結果が陰性であることの証明が求められる。

給付方法は、イベントの入場券やオンラインイベントの視聴券の2割相当分の割引支援又は、イベントに関連するグッズ等の特典が付加されたチケットの2割相当分の割引支援となる。なお、予算規模は388億円とされており、同金額に達した時点で終了となる。